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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
時代を超えた向上を目指して!!

 

 4月となりました。

 

 年度の切り替わり時期を待っていたかのように先月下旬から桜前線が北上を開始しています。長崎を皮切りにして各地から続々と開花宣言が発表され,今では関東を通過して北陸地方まで到達しているようです。本州としては東京地方でいち早く満開となりました。今年は真冬の気温があまり下がらなかったことから,見ごろの期間が短いとの見方があるようですが,いずれにしろ,この時期は限られた時間の中で如何に桜を愛でることができるのかに気を揉むところでもあります。『花の色はうつりにけりな…』という心持ちは古から変わっていないようです。

 

 この季節は期待に胸を膨らませて新たな門出を迎える方々も多くおられると思いますが,一方で,先月にはメジャーリーガーとして来日していたイチロー選手の引退が発表され,これまでの様々な活躍が連日クローズアップされています。先日も“3000安打の軌跡”ということでテレビ番組が流れていましたが,次々と映し出される打撃や走塁やレーザービームはその一つ一つが心躍るような爽快感を与えてくれるものでした。さらに,画面に表示されていた安打数のカウントによって,3000という数字の積み重ねが如何に偉大なものであるかを改めて認識させられました。

 

 イチロー選手というとかつて小学生時代に書いた作文が話題になりました。また,高校生の時には幽霊騒動もあったようです。何れにしても人知れず練習に励んだ努力の人ということは確かなようです。小学生時代から365日のうち360日を激しい練習に費やしていたということですので,我々にはなかなか想像できないような話です。引退というと,かつてミスタージャイアンツと呼ばれた長嶋の引退試合が思い浮かびますが,その後に新聞紙上で自身が書いていた記事により,学生時代の極めて厳しい練習の状況を知ることとなり,それまでのイメージが変わったことも強く覚えています。

 

 やはり優れた実力を発揮できる背景には,人知れない努力が欠かせないということのようです。当然,生まれながらの素質ということも関わってくるのは確かですが,それを磨き上げてさらに高めていくことができるかどうかは,ひとえにその後の努力に依るところが大きいことは当然と言えばその通りです。ただ,どの程度それに打ち込めるかについては,なかなか難しい問題があり,我々としてはその点が忸怩たる想いのするところでもあります。

 

 尤も,これらの優れたヒーローが示してくれた考え方や取り組み方の中には,我々も参考にすることができるような教訓が隠されているように感じます。イチローと言えば,以前から毎日食べるカレーがよく知られていたように,ルーティーンと呼ばれるような規則正しい生活パターンが有名でした。先日の記者会見では試合前に食べるおにぎりの話も注目を集めていました。これは練習においても徹底されているようで,誰よりも早く来て自分のメニューをこなしていくということを決して変えずに行っていたようです。ここ数年は控え選手となることが多かったものの,練習の仕方はレギュラー時代と変わらなかったと言います。

 

 そこには,どんな状況においても,またどのような場面で起用されても,期待されている働きを確実に果たすという“プロとしての意識”と,それを実現させるための“備えを怠らない”という強い意志が示されているように感じます。さらには,日常の生活を安定させることで“体調を常に万全にしておく”という意味合いもあるように思います。得てしてバイオリズムなどと言って安定化していない結果を受け入れてしまっている考え方とは全く異なる姿勢と言えます。

 

 確かにここには非常に重要なポイントが隠されており,我々が日常的に行っている業務においても,“平常”をどれくらい安定させておけるかによって“異常”を検知できる変化の幅が左右されることはたいへん理解できるところです。言ってみれば,普段から行動にムラが大きい場合には,その成果も安定せず,さらには周囲の異変に気付くタイミングも遅れてしまうという残念な結果になってしまうということのようです。

 

 かつてサーカスなどで見ていた玉乗りで言えば,熟練者の場合には玉の上で平然と立っているように見えますが,実は微小な変化を感じ取って,微妙な範囲で常に調整をしているという状況に通じるもののように思います。ところが初心者ではそうはいかず,大きく体制が崩れてから調整しようとするため,その時にはもう手遅れという状況になってしまいます。

 

 一方,先日の引退発表時におけるイチロー選手の会見を振り返ると別の観点からの意味合いも感じ取れます。それは,安定化させることにこだわっているのは自分の限界であって,それを超えることを繰り返すことを常に心がけているという姿勢のようです。「自分の限界を見ながら,ちょっと超えていくということを繰り返す」という言葉には,“自分自身を冷静に見つめて”その上で“着実な向上”を目指すという意識が感じられます。

 

 平成に代わる元号が決まり新たな時代の幕開けとなりました。通信の分野においても,革新的と言われる第5世代移動通信システム(5G)についての事業者への周波数割り当てが4月10日に決定されます。いよいよサービス開始へ向けた具体的な動きが始まることとなります。

 

 長い歴史を経て発達してきた通信技術が,前世代(4G)で世界統一化が成し遂げられ,正に“New Radio”として新たな時代に展開されていきます。

 

 時の流れは確実に進んでいきますが,時代を超えて着実な向上を図っていくために,ここは自分自身を冷静に見つめていく必要があるようです。

 

 

 

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果てしなく続く探究の旅路!!

 

 2019年(平成31年)も3月となりました。

 

 季節の移り変わりは確実に進んでいるようです。先月の終り頃からなんとなく春めいた様子が窺えるようになってきました。そう言えば,この冬は昨年のような豪雪に関するニュースも少なかったように思います。例年発表される桜の開花予想でも,全国的に平年より開花日が早いようですので,いよいよ“春間近”というところでしょうか。一方,当地では既に水不足が心配されているようで,過去にも河川からの取水制限がこの時期から始まっていた年があったとのことで,自然現象に一喜一憂させられる我々の日常生活というところでしょうか。

 

 そのような中で,先月には「はやぶさ2」が大きな悦びをもたらしてくれました。地球から約3億キロメートル離れた小惑星「りゅうぐう」に無事着陸し,予定の任務を果たすことができたというニュースが伝わりました。当初の想定に反して岩だらけの地表であることが判明したため,着陸予定箇所が半径わずか3メートルの狭い範囲内に限られるという困難を乗り越えた画期的な成果となりました。しかも,地球との間での無線通信のやり取りに片道約20分を要するため,この時間のずれを克服しての遠隔制御を実現した快挙と言えるものです。

 

 今回のミッションにおいてはインターネットによる映像配信も随時行われており,はるか3億キロメートルの距離を感じさせない身近さで臨場感あふれる場面を目撃できることとなり,科学技術の進歩を改めて認識させられたと言えます。正にこの時期に映画「ファースト・マン」で描かれているアームストロング船長が活躍した「アポロ11号」の時代とは隔世の感というところでしょうか。当時,空を見上げては『極めて高性能な望遠鏡で空を眺めると自分の後姿が見える』という話をひたすら信じていた頃が懐かしく思い出されます。

 

 最近不本意ながら年齢を重ねてきたことを実感する機会が徐々に増えてきましたが,当時において“宇宙の謎”と言われていた事柄が次々と解明されていく現実を見るにつけて,月日の流れを決定的に強く感じざるを得ない状況です。かつて物質の最小単位は原子ということになっていましたが,実はその原子もさらに細分化できることが明らかとなり,その後ノーベル賞受賞の話題も重なったことから,今や“素粒子”という存在も一般に広く知られるようになっているようです。

 

 このようなミクロの世界に関する探究はさらに深化を続けており,我々が日常的に生活している三次元空間の中に極めて微細な六次元空間が隠れているというような研究成果も明らかとなってきているようで,かつての四次元空間を移動するタイムマシーンが出てくるようなSF的な物語とは大分趣が異なった学術的でかつ現実的な話になっているようです。

 

 一方で,スケールの大きな話としては,138億年前という宇宙誕生時の急膨張“インフレーション”理論が注目されるようになっており,さらには我々が存在する宇宙の他にも無数の宇宙が存在するという“マルチバース宇宙論”も提唱されるようになってきています。これからどのような事実が明らかとなっていくのかということを考えると,かつて抱いていた心躍る想いが蘇ってくるようでもあります。

 

 今回の“はやぶさ2”ミッションにおいては,太陽系の成り立ちや生命の起源についての新たな発見が期待されているということで,今後に予定されている残りの作業も無事に完遂できることを願うばかりですが,順調に事が進めば来年末に予定されている地球帰還への期待がますます高まっていくのではないでしょうか。前回の“はやぶさ”における様々な経験を活かしながら,限られた予算の中で所期の目的達成にために努力されているプロジェクトメンバーの姿は,我々にとっても非常な励みとなるばかりでなく,大きな教訓も与えてくれているように感じます。

 

 遥か遠方の彼方に解き放った人工衛星上の機器に対して遠隔にて操作を行いながら,無線による相互交信に要する時間を考慮した上で,尚且つ未知の現地状況を逐一把握して適切な対処を行うという幾重にも設定された制約条件の中で,対処不可能な事態が発生した場合にはその時点で諦めざるを得ない正に一発勝負の厳しいミッションにおいて重要なポイントとはどのようなものなのでしょうか。

 

 当然,事前のシミュレーションに基づく“綿密な計画作り”は必要であり,想定外と思われる事態にも対応できる“リスク管理”も欠かすことはできないと思います。それに加えて,刻々と変化する状況を“冷静に見極め”,その上で“適切に対処”を行うというところでしょうか。さらに,そもそもこのプロジェクトに関わる数多くの方々の“統制が取れた有機的なチームワーク”も忘れてはならないようにも思います。しかし,根本的に最も大きな後ろ盾となったのは,未知なるものを解明したいという我々が本来持っている探究心にあるのかもしれません。

 

 人類が営々と抱き続けてきた“宇宙の成り立ち”や“生命の起源”に対する探究心はとどまるところを知らないようです。これに触発されて我々自身も“プロとしての技”をさらに高めていきたいものです。

 

 このブログも毎月更新しながら丸10年を迎えることとなりました。振り返ってみればこれまで辿ってきた道筋には感慨深いものもありますが,まだまだ前を見据えて先へ進むことが必要なようです。

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目指せ少数精鋭の強み発揮へ!!

 

 2019年(平成31年)も2月となりました。

 

 昨年末から寒さが本格化してきており,当地では最低気温が連日氷点下となっています。この間降水量がほとんどない状態で,例年であれば窓の結露を気にする季節ですが,今年の場合は起き抜けに湿度計を確認する日々が続いています。このような稀にみる異常な乾燥状態の中で,インフルエンザの猛威に晒されている状態であり,こちらの方も油断ができない状況です。積雪と吹雪に比べればまだ日差しがある分は有難いことですが,体調を維持することに神経を使う毎日です。ここは体に染み付いた免疫力が頼りというところでしょうか。

 

 インフルエンザと共に最近騒がしいのが“統計問題”です。次々と新たな事実も明らかとなってきていますが,これから様々な観点での調査が進められると共に,今回の事態に至った原因究明が行われ,それを踏まえた再発防止に関する議論が巻き起こるものと思われます。昨年に喧しかった“検査問題”に引き続きですので,我々自身も「他山の石」として対応を進めていくことが重要と言えます。

 

 翻って考えてみると,長年続いてきた手順について,先ずはその要領を認識することに集中してしまうということはありがちとも言えますが,その目的やそもそもの考え方にまで遡って確認するということは,基本動作とは言え,やはり十分に意識しておくことが不可欠です。特に,社会情勢が変化し,一方で,様々な手段や道具が登場している時代ですので,これから益々強く要求されるようになっていくのではないでしょうか。“良いものを安く”,“やるべき事を効率的に”,“正確な情報をいち早く”,“必要な対処を迅速に”など,あらゆるところで要求水準が高まっていることは間違いなく,それに伴ってやり方を常に見直すことは避けられない状況です。

 

 その中でも,多人数で関わることになる“組織問題”は,限られた人員で取り組んでいる我々にとって,これから大きな課題になるものと思われます。それぞれの個性と意識を持っている個人が集まって組織としての一体的な動きをするためには,均一な価値判断に基づいて統制の取れた考え方や行動が求められることになります。特に,仕組みやつながりが高度で複雑化された現代社会においては,他に与える影響が想像以上に大きくなっており,正に“利害関係者(ステークホルダー)”を幅広く意識せざるを得ない状態となっているため,その分神経を行き渡らせるべき範囲が拡大してきています。

 

 一見,少人数での取り組みにおいては,統制をとるための活動が容易に行えるように思われがちですが,ダブルチェックへの対応や,検査員の確保などの人員的な問題や,収集できる情報量や,熟練者の経験・知見の範囲が限られるなどの克服すべき課題も多くあります。守るべき法規則や規準・ルールが日々増えていく一方で,残すべき記録や説明責任が今まで以上に求められる状況の中で,限られた人員で取り組むための“知恵”と“工夫”と“行動力”が必要とされているようです。

 

 かつて生産現場においては,“コンカレントエンジニアリング”と言われるような設計から製造,サービスなどそれぞれの担当部門が同時展開で取組みを行う開発手法が注目された時代がありました。また,品質管理においても“全社的品質管理(TQC)”ということで,それぞれの部門が品質向上という観点から取り組みを行う考え方がもてはやされた時代もありました。既に当たり前のようにこのような取り組みが定着している組織も多くあるはずで,これからITやIoTさらにはAIの活用により,今まで以上に効果的な手法が登場し進化していくことが予想されます。

 

 一方で,限られた人員で取り組むことが必要な我々としては,どのような方向性を目指すべきなのでしょうか。一つの考え方としては,弱みを強みに変える工夫というところに解決の糸口があるようです。

 

 少人数で取り組むということで,きっちりとした役割分担による体制作りは難しい面がありますが,一方では,多面的な役割を担える活躍の場が用意されているとも解釈できます。顧客のニーズや困りごとを聞きながら現場でそれを解決していく取り組みは,最近多くの企業で志向されているソリューション営業そのものと言えます。また,これまで間接部門と言われていた経理や情報システムなどの業務についても,近年の法令遵守やCSRなどの社会的な動きを理解する上で極めて有益になってきているようです。

 

 さらには,検査やチェックに頼りすぎるのではなく,一連の工程の中で確実な結果が得られる対処について早い段階で実施できれば,“歩留まり”を高くできるばかりでなく,“プロセス管理”の技を向上させることにもつながるはずです。最近,“ワークシェアリング”という言葉を聞く機会が増えていますが,変化の激しい現代社会を考えれば,業務内容が進化していくことに対応していくためにも“マルチタスク”に適応できるような能力開発が必要とされてくるようにも感じられます。

 

 また,中小企業において追い風となっているもう一つの方向性がIoTやAIなどの活用です。これまでであればこれらのシステム環境を整備するためにはある程度の企業規模と財力が必要でしたが,無線を始めとした通信インフラや,データを保存するサーバ,さらにはSaaS(Software as a Service)などのソフトウェア利用が手軽に活用できる状況になっています。さらには,AIについてもクラウド型サービスが広がってきており,これからその利便性は急激に向上していく動きです。

 

 我々が直面している状況を冷静に考えれば,世の中の変化は中小企業にとっての脅威という面ばかりではなく,これを克服することで大きなチャンスに結び付く流れとなっているように思います。

 

 そのためにも,これからの新たな時代における役割について,我々自身が明確にすることが求められているのではないでしょうか。

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2019年を迎えて!!

 

 2019年(平成31年)がスタートしました。

 

 新たな節目の年を迎えることとなりました。これから5月に予定されている新天皇の即位に向けて,平成という時代を惜しみつつ,新しい元号での歩みを始めることへの期待がさらに高まっていくのではないでしょうか。いつの時代においても様々な出来事が駆け巡ることとなりますが,時の流れに一定の区切りが設けられることで,歴史を刻むことへの感慨もより深まっていくように思います。その意味で,今年はいつになく厳粛な気持ちで迎えた新年となりました。

 

 節目という意味合いにおいては,我々が取り組んでいる無線通信の分野においても,今年は新たな展開の時代を迎えることとなりました。いよいよ“5G(第5世代移動通信システム)”のサービスが開始されることとなります。1980年代に第1世代が登場して以来,ほぼ10年毎に世代が進化し,最大通信速度がこの30年間で約10万倍に高速化されたといわれる中で,今回の“5G”の登場は,これまでにない別次元への進化を遂げることになります。

 

 既に国内の各所において実証実験が行われていますが,その特徴は,“とにかくスピードが速い”,“反応が素早い”,“混雑に強い”ということで,様々な分野での活用が期待されています。あらゆるものがつながる超スマート社会である“Society 5.0”を実現するための,枢要な基盤インフラとして位置付けられているものです。既に各国においてサービス開始へ向けた取り組みが進められており,昨年の10月に総務省にて開催された公開ヒアリングにおいて,NTTドコモからは今年の9月からプレサービスを開始するとの発表があったとのことです。

 

 通信速度の面から言っても,2時間の映画をわずか3秒でダウンロードできるということから分かるように,従来からの性能を格段に向上させる“魔法の無線”と言えますが,実は,これを陰で支える通信網においても大きな飛躍が進んでいます。スマホなどの移動通信端末をつなぐための基盤となる通信網は“コアネットワーク”と呼ばれていますが,この部分での世代革新についても国際的な規格化進められているのです。

 

 特に,電話も含めて通信の方式がインターネット化したことにより,携帯電話や無線LANなどの無線方式を統合化した形で対応が可能となるコアネットワークとしてのEPC(Evolved Packet Core)の進化が図られようとしています。この“次世代EPC”の実現により,これまでは方式の違いにより相互の通信に支障を生じていた無線端末が,シームレスに違和感なく通信をやり取りできるようになるものです。正に,“無線統合ネットワーク”というところでしょうか。

 

 限られた資源である無線周波数であるため,これまでは区分けされたそれぞれの周波数ごとに無線方式が振り分けられて独自に活用されてきていましたが,ここで統一的な活用が可能となる時代に至ることになったのです。既にスマホなどの無線端末においては,内蔵されているICチップに各種の無線方式や各国の周波数に対応した設定が埋め込まれており,これを支えるコアネットワーク側での対応が図られることで,ますますきめ細かい多様なサービスが提供されることになるものと思います。

 

 ところで,“EPC”という言葉については,建設プロジェクトの分野においてよく聞くようになっていました。こちらのEPCは,設計(Engineering),調達(Procurement),建設(Construction)を包含した意味を持つもので,かつてのプラント建設において盛んに行われていた“フルターンキー”契約を表す言葉として使われています。工事の発注者が,カギを回せばすぐにでも稼働できる状態にまで完成させて引き渡す契約であり,現在ではメガソーラーの建設においても採用される事例が多いようです。

 

 通信の分野に限らず,ヒトとモノの移動が国際的な広がりを持つようになったことで,製品やサービスが急速に進化し,多様化して,世界的に普及していく状況の中で,我々のような地方の中小企業の役割が問われる時代になってきています。今回,“EPC”という言葉のつながりにより新たな時代展開を考える上で,我々がこれから目指すべき方向性に気づかされたように思います。

 

 “5G”を始めとした高度な製品やサービスが世界的な企業によりますます進化していく中で,それぞれの多様な機能が容易に組み合わされるようになることで,これを活用するユーザー側での利用形態も個々の目的に応じた独自性を発揮できる余地が広がってきています。その際に,一番身近な立場で,実情を十分踏まえた課題解決の設計を行い,数ある製品やサービスから最適な調達を行い,さらに,きめ細かい形で全体システムの建設を行うという役割は,正に我々のような地方の中小企業がこれから担うべきものであるように思います。

 

 しかし,技術革新のスピードはますます激しくなってきており,一方で,ビジネス的価値の追求は極めて多様化していく流れとなっています。このような状況の中で,我々に求められる役割に応えられるための心構えを新たにする時が来たようです。

 

 我々にとっての“次世代EPC”を追求する時代の幕開けというところでしょうか。

 

 

 

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謙虚さで実現させる安住の地!!

 

 12月となりました。

 

 徐々に雪の便りを聞くようになって年末が近づいてきたことを実感するようになってきました。もっとも,この時期は季節的な肌感覚よりは,日常的に見聞きする街の喧騒によって感じることが多くなっているようにも思います。もしかすると,季節に応じたコンビニの商品PRが季節感を最も決定的に支配しているようでもあります。

 

 先月後半あたりから寒さが徐々に本格的になってきましたが,時には季節が逆戻りしたように感じる日もあり,自然界の“ゆらぎ”に翻弄されそうな予感です。一方で,最近は年齢的な影響により季節感が鈍ってきているのではと少々不安な想いも感じ始めていますので,なおさら現実と感覚のずれが気に掛かるところです。何れにしろ,最も賢い対応の仕方としては,感覚的な“ゆらぎ”は受け入れて,決して“無理をしない”というところでしょうか。

 

 最近,世の中には様々な動きが生じてきていますが,「今までにない新たな流れ」という感覚より先に,「昔どこかで見聞きした動き」というように過去との関連付けを行うようになってきました。結局は社会的な状況変化に応じて,新しく生じてきている合理的な流れが時代を動かしてきていることは明らかですが,寄る年波には抗えず,徐々に記憶領域が脳内で幅を利かせて思考経路を支配するようになりつつあるのかもしれません。

 

 先月から俄然脚光を浴び始めているメキシコでの移民集団のデモ行進ですが,いよいよ米国との国境に到達する段階となりました。約7,000人にも上ると言われる移民の集団が中米から移動してきたということですので,その行動を実現させた何らかの支援があるようにも思いますが,正に国境を挟んでの緊張が高まってきているようです。

 

 このような光景を目にして思い出されるのが,かつて読んだ小説『怒りの葡萄』で描かれていた世界でした。米国の南部に位置するオクラホマ州の農民たちが,砂嵐などの自然の猛威と,農業機械化の流れを受けて,新たな安住の地を求めてカリフォルニアに移動する物語であり,当時はその主張するところは十分に理解できていませんでしたが,何となく古き良き時代の極めて牧歌的な雰囲気を気に入っていたように思います。

 

 より良き生活を求めて安住の地を目指す想いはいつの時代も変わらないことは明らかですが,既に欧州で問題になったように,そこには受け入れる側との様々な軋轢が生じることとなります。そもそも,住み慣れたところから移動せざるを得なくなった要因にも目を向けて,根本的な問題を解決していくことも忘れてはならないと思います。既に,新大陸の発見が不可能な状況の中で,地球という掛け替えのない“約束の地”で安住していくことができるように,一人一人がそれぞれの立場で考えて行動していくことが必要となってきているようです。

 

 地球上では様々な社会的な動きが繰り広げられていますが,一方で,宇宙に向けての動きが非常に活発になってきています。現在刻々とその活動状況が伝えられている我が国の小惑星探査機“はやぶさ2”に留まらず,火星や金星に引き続いて,水星や太陽にまでアプローチする動きが始まっており,“ボイジャー”のように太陽系を脱出して移動を続けている探査機もあります。これらの活動によりもたらされる映像なども見ても,改めて我々にとっての安住の地である地球というものの特別な存在を感じざるを得ません。

 

 そのような中で,今年は英国の科学者であるホーキング博士の話題が多く取り上げられた一年でもありました。この3月に76歳の生涯を閉じられたこともありますが,若くして難病に侵されながら,物理学者として優れた業績を残されたことを強く認識させられたようにも思います。改めて,その足跡を辿ると,我々にとっても多くのことを考えさせられます。

 

 ホーキング博士が先鞭をつけた「宇宙の量子化」は,宇宙の始まりを解明する大きな足掛かりとなり,ビッグバン以前の宇宙創成を記述する「インフレーション理論」を生み出すこととなりました。既にこの理論を裏付ける観測結果も得られるようになってきているようですので,今後の展開に期待が高まるところです。その一方で,身体的な病魔との戦いと共に,宇宙の始まりに関わる真理の探究ということで,宗教界との関係においても様々な議論を呼び起こすこととなっていたようです。

 

 ただ,宇宙に想いを馳せるほどに,地球という存在,そこに暮らす人類にとっての安住という願いに対する想いが強くなってくるように感じられ,これはかつてのガリレオやニュートンの時代から変わらないようにも思います。真理を探求したいという科学者としての立場と,宗教を信じるという人間の内面的な立場との関係性において様々な葛藤があったことは確かなようですが,そこには人類が大きく包み込まれている宇宙を前にした謙虚さがあり,それが実は探求心をさらに掻き立てていたようにも感じます。

 

 時間と共に病状が徐々に悪化していく中で,ホーキング博士はどのような想いで地球上で繰り広げられている社会の行く末を見据えていたのでしょうか。

 

 「科学者とは,自然に対して最も謙虚なものであるべきであり,そのことと神を信じる姿勢とは,まったく矛盾しないのです。晩年のホーキングも,そのことに気づいていたのではないかと私は考えています。」〔「科学者はなぜ神を信じるのか 〜 コペルニクスからホーキングまで」:三田一郎著(講談社 2018年7月)〕

 

 翻って,我々自身も地球上での安住を維持していくためには,科学者に負けないくらいの謙虚さが必要であり,それがこれから先さらに強く求められるようになっていくのではないでしょうか。

 

 様々な想いと記憶を残して,平成最後の師走が過ぎ去ろうとしています。

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職人技が脚光を浴びる時代に!!

 

 

 11月となりました。

 

 今年も残り2か月となりました。日暮れの時刻が早くなったことを感じるようになって,そろそろ平地でも雪の便りを聞くような季節を迎えました。既に富士山では,昨年に比べて27日も早く9月末に初冠雪があったとのことですが,この冬の寒さはどのようなものなのでしょうか。近年にわかに騒がしくなった感のあるハロウィンも終わり,これから年末へ向けて慌ただしさを増していくことになりますが,一方で,平成という時代の終わりが近づいていることに名残惜しさを感じるようにもなってきています。

 

 平成という時代がスタートした当時の状況を鮮明に記憶している我々からすると,昭和という時代がさらに遠くなってしまうようにも思います。最近はこの30年間を振り返る企画があちこちで見受けられるようにもなってきていますが,残すところ半年と迫ってきた平成という時代はどのように総括されることになるのでしょうか。国際的には東西冷戦の終結,そして国内的にはバブル景気の真っただ中でスタートした形でしたが,その後に発生した多くの震災やテロなどの悲惨な出来事も記憶に残るところです。

 

 そのような中でここ最近引き続いて話題となっているのがデータ偽装の問題と言えます。自動車や工業用資材などについての不正の実態が次々にあぶり出されてきています。特に,我が国においては昭和30年代以降の時代において,低価格で高品質な製品を武器にして目覚ましい高度経済成長を成し遂げた経緯があることから,このような事態を懸念する声が一層大きくなっているようです。かつてTQCや小集団活動が活発に行われていた時代がありましたが,モノづくりにおける強みと信頼を何とか早く回復して欲しいものです。

 

 人とモノの交流が全地球的な規模で盛んになってきている経済状況を考えると,企業経営的には生き残りが極めて難しい状況であるとしても,一度失った信頼の回復は非常に厳しいものであることは明らかであり,当事者のみならず様々な立場でこの件に関する本質的な問題を考えていくことが重要であるように思います。そもそも現場でかかわる一人一人の労働者にとっても,客観的な課題に対して真正面から工夫改善することで克服していくことこそが,変化の激しい社会状況の中で自らの能力を高めていく最も効果的な経験であることは明らかです。

 

 翻って見ると,我々が子供であった昭和の時代には,近所で多くの職人さん達の働く姿を目にすることができました。自転車屋さん,畳屋さん,のこぎり屋さん,桶屋さんなど,一心不乱に没頭しているその姿に見とれていたことを覚えています。たまに自転車でやって来る飴細工の職人さんの見事なハサミ捌きは,思わず買うのを忘れるぐらいに見事なものでした。子供としての目線でしたので技の見極めはできないにしても,自らの仕事に没頭することへのこだわりはひしひしと感じられたように思います。

 

 一方で,ここ最近は昔ながらの日本の伝統や習慣が海外から評価される機会が増えてきており,これを支える職人の技能や工芸品などへの注目も集まってきているようです。そこには単なる形式として引き継ぐだけではなく,様々な工夫を取り入れながら技を高めていくという職人意識が強く反映されており,その成果が脈々と積み上げられて伝えられていることへの称賛もあるとのことです。

 

 世界的に経済成長が目標とされた昭和の時代から平成に切り替わり,この間の社会的な仕組みはITを始めとした新たな技術の登場により高度化され,様々なものがより密接に連携されるようになってきました。安定した日常生活を安心して送ることができるようにするためには,幅広い立場での仕事への取り組みによる影響がかかわってくることとなり,関連する全ての労働者があらゆるリスクに迅速に対応していくことがより一層強く求められる時代になってきました。

 

 このような状況を考えると,これまで職人と呼ばれる方々が受け継いできた意識とこだわりこそ,あらゆる業務担当者に期待される状況になってきているように思います。明らかに問題ありと認識できる以前の段階で,効果的な対策を実行し未然に防止することを目指すことで,それぞれの立場での視野が広がり,感受性が高められ,創造力が発揮できるようになるばかりでなく,そのこと自身が技として積み上げられることで,極めて強力な社会的価値として評価される時代になってきたように感じます。

 

 ここ最近声高に叫ばれるようになっている働き方改革ですが,本来の仕事への取り組み方として,社会的な環境の変化に応じて意識とこだわり方を適応させていくことこそが先ず求められるべきところではないでしょうか。これまで目立たないところで地道に精進を重ねてきた職人技が一躍脚光を浴び始めているように,あらゆる立場での一人一人の仕事への没頭の仕方が見極められ,評価される流れができつつあるように思います。

 

 人生100年時代の働き方においては,職人技がますます脚光を浴びるようになっていくのではないでしょうか。

 

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システム工学による習慣付け!!

 

 10月となりました。

 

 お彼岸も過ぎてようやく暑さから解放されたと思ったところ,今度は次々やって来る台風の動きに気をもむ日々です。先月の4日に上陸した台風21号においては,特に近畿地方を中心として強風や高潮により大きな被害を受け,関西国際空港が一時閉鎖される事態となってしまいました。それから間もなく発生した北海道胆振東部地震の復旧も懸命に続けられている状況でもある中で,台風24号に引き続きフィリピン沖では25号も発生したようですので,しばらくは気が抜けない日々が続くことになります。

 

 最近は気象衛星などを始めとした観測網の整備が進み,その取得データに基づく解析技術が高度化され予測結果の精度も高まっているようですので,その意味では事前の備えがある程度行いやすい状況になっていることは確かです。気象庁の公表資料によると,台風の進路予想の場合,48時間予報においては30年前が予測誤差400kmであったものが,最近では150kmまで向上しているとのことです。地震予知においてはなかなか難しい面があるようですが,気象観測に関しては着々と精度向上が図られているようです。

 

 その一方で,情報通信手段の発達により,ほぼリアルタイムで各地の映像を見ることができるようになって,被害の状況も刻々と伝えられることから,その傷跡の大きさが手に取るように確認できるようになっており,何とか被害を食い止める手立てを望む気持ちも強くなってきています。我々の日常生活にとっての大きな脅威となる天変地異に対しても,様々な叡智を結集して対処ができるようにしたいものです。

 

 折しも,地球から3億km以上離れた小惑星である“リュウグウ”の地表面の状況が極めて鮮明な映像として連日のように送られてきている“はやぶさ2プロジェクト”を見るにつけて,科学技術の進歩とこれからの可能性を感じる思いです。宇宙開発に関して言えば,今月には水星探査の衛星も打ち上げられる予定とのことですので,“宇宙の謎”が解明されていくことに対する期待が高まるとともに,このような取り組みに付随した技術的な成果を活用して日常的な課題解決が図られていくことも強く望みたいところです。

 

 JAXAにおいて既に報告されているところでも,例えば,宇宙用水再生技術が災害対策用などの浄水装置に転用され,ロケットノズル部の耐熱素材から耐火スクリーンや消火布が開発され,さらには,ロケットのフレキシブルジョイント部の技術から免震用積層ゴムが生み出されるなど多くの成果があげられてきているようです。かつての米国アポロ計画においても,レトルト食品やレーザー計測技術など多くの技術分野に展開され活用されたものがあることは周知のとおりです。社会の変化は激しいものがありますが,安全・安心な日常の実現に向けた成果としても着々と積み上げていきたいところです。

 

 我々の世代が社会人となった頃には,アポロ計画の取り組みにおける一つの成果として“システム工学”が注目されていました。1961年5月に当時の米国・ケネディ大統領が「1960年代に人間を月に到着させる」との演説に端を発してスタートしたアポロ計画ですが,その目標通りに1969年7月にアポロ11号により月面着陸を実現させ,無事に地球に帰還させることに成功することとなりました。この間のプロジェクトの遂行における様々な課題解決のために活用された手法が体系化され取りまとめられた成果と言えるものです。

 

 そこには,課題発見や階層的評価の手法,モデリングや計画の最適化,さらには信頼性に関する解析など様々な技法の他に,ヒューマンエラーなどの人間工学的なものも含めた幅広い内容が盛り込まれていました。それぞれの項目においては非常に高度な内容も含まれていましたが,当時の我々のレベルにおいては,『要は,与えられた目標を確実に達成させるために活用できる技』というような位置づけで,取り敢えず目の前の課題に活用できるものはないかという少し軽い気持ちで取り組んでいたように思います。

 

 その後,科学技術の一層の発展とともに社会構造も急激な勢いで変化を始めている現代においては,技術革新やイノベーションがあらゆるところで引き起こされ,一方で,“フラット,リンク,シェア”と言われるような個人としての活動範囲が広がっている現状を踏まえると,個々人としてのキャリア形成の方向性を見極めることがなかなか難しい状況になってきているようにも感じます。“人生100年時代”とは言うものの,これだけ世の中の変化が激しい状況となっては,着実に成長していく道筋が見えにくいというところではないでしょうか。

 

 でも,ここ最近になって,感じるようになってきたことがあります。それは,個々の変化は非常に激しくなっていますが,その変化の方向性は極めて単純ではないかということです。それぞれの時代の状況に応じて変化のスピードは異なっていても,結局は“合理的で効率的な取り組みが成功を招く”というところは変わりがないようです。そして,これはまさしくかつての“システム工学”が目指していたものでした。ここは,『環境変化を冷静に見極め,これを踏まえた目標を明確にして,計画的で合理的な評価に基づく取り組みを着実に実行していく』というような基本的な動作を日々の習慣として続けていくことがこれからますます重要であるように思います。

 

 先月末,東京タワーからのテレビ電波送信が終了したとのことです。今後は東京スカイツリーの予備送信所としての機能は維持されるようですが,これも時代の流れの象徴ということでしょうか。引き続きラジオの電波送信は残りますが,こちらもデジタル化によるマルチメディア放送が既に開始されており,徐々に切り替えが進むものと思われます。

 

 時代の流れはとどまるところを知りませんが,一方で我々の安全・安心な日常の実現を始めとした切実な願いも変わることはありません。

 先ずは,日々の基本的な習慣付けからというところのようです。

 

 

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5G時代に向けた覚悟と備え!!

 

 9月となりました。

 

 猛暑日が珍しくなくなるような関東地方の8月でしたが,月が改まったことでこれから秋の雰囲気が感じられるようになっていくのでしょうか。二十四節気で言うところの“処暑”はとうに過ぎたものの,現実の気候は未だに“大暑”という感じです。一方で,最近の異常な暑さの影響によるものか,大気が不安定になったことによるゲリラ豪雨や竜巻なども各地で発生しており,なかなか気が抜けない状況となっています。来週には台風の襲来も予想されているようですので,日常の暮らしにおいてもある程度の覚悟と備えが必要というところでしょうか。折しも9月1日は防災の日でもありますので,改めて身の周りを点検しておく良い機会かもしれません。

 

 覚悟と備えという意味では,現在インドネシアで繰り広げられているアジア競技大会での日本選手団の活躍は目覚ましいものがあり,見ている我々もたいへん勇気付けられます。出場している選手達にとっては,この日に向けて着々と準備を重ねてきた成果を発揮する檜舞台というところですが,ここに至るまでには人知れぬ苦労があったものと思います。特に,実力が拮抗した中で自らの最大限のパフォーマンスを発揮できるという精神力に関しては,普段から相当な鍛錬が行われていたものと思います。その躍動する姿を見ていると,わが身においても常に自己記録の更新を目指すことの大切さを改めて痛感させられます。

 

 日を追うごとに熱戦に引き込まれていくような状況となっていますが,今回の大会においては,参考競技として“eスポーツ”なるものも行われているとのことです。これはビデオゲームによる対戦競技ということで,チーム種目と個人種目としてそれぞれ三種目が行われているようです。競技会場では大きな盛り上がりをみせているとのことですが,ビデオゲームがスポーツと言えるのかという議論も当然あるようです。ただ,次回大会からは正式競技として採用される見込みとのことですし,オリンピックでの採用の可能性もあるとのことで,時代の流れを感じるようでもあります。

 

 一方で,通信分野での国際的な競争もいよいよ白熱化してきたようです。AI/IoT時代の通信インフラとして期待されている第五世代移動通信システム(5G)の開発が大詰めを迎えています。我が国においては,「世界に先駆けて5Gの実用化を実現する」との目標を掲げていますが,世界的な実用化競争においては“先頭集団の中位”という評価があるようですので,これからトップ争いに加われるかどうかの正念場を迎えるとも言えます。

 

 スポーツにおいては記録更新への期待も大きく,選手自身もそこを目標にして日々の鍛錬を行っていることは確かですが,技術開発においては,当然のように従前以上の性能向上が求められることになり,しかも価格や時間的な競争の中での取り組みとなるため,それはそれで厳しい戦いと言えます。例えば,通信速度に関して言えば,現状の第四世代(4G)に比べて100倍の超高速通信が可能となるとのことで,技術的な課題としては非常に困難なものがあるかと思います。ただ,これが実現できた暁には,様々な分野での幅広い活用が考えられることとなり,非常に大きな期待が持たれるところです。

 

 これまでの開発経過を振り返ってみると,1990年代に登場した第二世代(2G)からほぼ10年周期で世代が更新されてきており,その都度に前世代の100倍の通信速度が達成されているとのことで,その記録更新の経緯にも改めて驚かされるところです。さらに,今回の5Gにおいては,前世代と比較して100倍の数の同時接続が可能となり,同じく通信の遅延時間においても10分の1に低減されるとのことで,期待はますます膨らむばかりと言えます。

 

 実は,既に5Gが実用化された場合を想定して,我が国におけるこれからの社会的な課題について,特に,少子高齢化を踏まえた地域での問題解決に対してどのような取り組みが可能となるかについての議論が様々な立場から進められてきており,その最終取りまとめについても徐々に公表されてきております。先月末に,“空飛ぶクルマ”について官民協議会が開催されたとの報道がありましたが,特に,このような自動運転による空陸両用の移動手段を実現させることで,過疎地や高齢者・障害者の足となることなどが期待されています。世の中の動きはさらにその次の時代に向けて動き出しているようです。

 

 先月に公表された総務省の情報通信審議会による答申においては,地域づくりのために実現したい具体的なものとして,上記の“空飛ぶクルマ”の他に,“いつでもドクター”,“あちこち電力”,“時空メガネ”,“どこでも手続き”などが挙げられています。ただ,現状の世の中の変化を見ると,時間の経過と共にさらに創造的な目標が出てくることが想定されます。

 

 一方,このような検討に合わせて,5Gが活用された新たな時代における人材育成として“本格的なIoT・AI時代の「人づくり」”についても議論が行われており,「創造性,論理的思考,コミュニケーション能力,ITリテラシー等の21世紀に活躍できる人材の育成」が課題として打ち出されています。(総務省・情報通信審議会第五次中間答申 平成30年8月23日公表)

 

 我々がこれから果たすべき役割が徐々に明確になってきました。後は,我々自身の覚悟と備えが求められることとなります。

 

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リスクに挑む無線技術の役割!!

 

 8月となりました。

 

 関東地方では梅雨明けとなって迎えた7月でしたが,全国的に見れば特に西日本を中心にした地域での豪雨による被害がたいへん大きなものとなってしまいました。場所によっては,6月末からの10日間の総降雨量が1,000mmを超える地域もあったようです。これにより中国地方や四国地方を中心にして河川の氾濫や堤防の決壊による浸水被害や土砂災害が相次いで発生し,多くの方々が被害を受けることとなりました。先月末の時点においても10,000人を超える方々が避難状態となっているようです。

 

 これから夏本番となり暑さも増してくることと思いますが,一方で台風の季節も迎えることとなりますので,一刻も早い復旧と共に,これ以上の被害を防ぐための対策においても万全を尽くしてもらいたいものです。特に,過去の被害状況に関する調査では,人的犠牲の約半数が土砂に起因しているとの報告もあるようですので,このような知見を活かして効果的な対策を期待したいところです。既に,急速に普及が促進されているIoTを活用して,雨量や土中水分などのデータを計測して,地域住民の方々にもリアルタイムでそのデータを提供できる取り組みも始まっているようですので,最新の技術力で自然災害をも克服して欲しいものです。

 

 我々の日常生活に対する様々なリスクについての関心が高まっている状況ではありますが,自然災害に関しては,毎年のように被害が繰り返されてきているばかりでなく,物的にもあるいは人的にも大きな痛手を被る形となっている事から,より一層の着実な対策が求められるところではないでしょうか。土砂災害のみならず,人口の約半分,資産の約4分の3が洪水氾濫区域に集中しているという我が国の状況もありますので,長期的な視点に立った根本的な対策について総力を挙げて取り組む必要があるように思います。自然の猛威は強烈なもので侮ることはできませんが,我々の叡智を結集して少しでも犠牲を少なくすることに全力を尽くすことが重要です。

 

 かつて古代の人々にとっては,自然現象は想像を絶するほどの不可思議と恐怖にあふれた対象であったものと思われます。今年になってから近くで古墳時代後期(6世紀)の遺跡が新たに発見されたようですが,この地域は地盤が安定して河川から比較的近いものの適度な高台に位置しており,自然災害からの被害を回避する知恵を働かせてようやく探し当てたものと思われます。ただ,そこに至るまでの間には相当な犠牲が伴っていたはずです。極めて高度な文明社会となった現代ですが,今回のような被害を目の当たりにすると,我々自身の平穏な日常生活を守るための謙虚な心掛けが大切であることを改めて実感させられるところです。

 

 一方で,地球の外側にある宇宙へ向けた人類の好奇心は着々と新たな動きを刻んでいるようです。折しも,先月末には火星が15年ぶりという極めて近い距離に寄ってくるということで早くから話題となりました。地球の自転も,太陽の周りをまわる公転も,これらの惑星を始めとした天体の微妙なバランスの上で成り立っていることは確かですが,最近はそれ以上の影響としてダークマターやダークエネルギーなどというものの存在が明らかになってきており,これはこれで自然の不可思議さを感じるところと言えます。ただ,我々の感覚からするとあまりにもスケールが大きい世界の話ですので,ある意味ではロマンや好奇心を感じる方が大きいようにも思います。

 

 その他にも,最近は我が国を始めとして宇宙探査機の活動に関する動きも続々と伝えられるようになっており,かつてアポロ11号による月面着陸をテレビに噛り付いて見ていた世代としては,改めて科学技術の進歩を実感するところです。米国のボイジャー1号のように,1977年の打ち上げから40年以上も飛行を続けて,太陽系の境界を突破するところまでに到達している探査機もあるとのことで,宇宙空間がグッと身近に感じられるようです。このまま順調に飛行を続けることができれば,いつの日か同機に搭載されているという地球の情報を記録した2枚のゴールデン・レコードがUFOに乗った異星人に捕捉されることになるのではないでしょうか。

 

 かつて大きな話題となった1号機に続く我が国のはやぶさ2についても,ようやくこの6月に目指していた小惑星に到着し,先月には高度約6キロメートルにまで近付いて地表の画像を送信してきています。2014年の打ち上げから飛行を続け,地球から3億キロメートル近い距離を隔てた場所から送られてきた映像ですが,極めて鮮明な地表の様子が窺えます。これから来年にかけて人工クレーターを利用した岩石サンプルの採取という大きな使命を果たすこととなりますが,その分析によってどのような新事実が解明されるか期待されるところです。

 

 さらには,今月に米国にて太陽観測のための衛星が打ち上げられることとなっています。順調にいけば2024年には太陽から約600万キロメートルにまで近付き,コロナの中まで入り込んで観測を行うとのことです。IT社会となった現在の地球において,コロナからプラズマガスが噴き出すことによって発生する太陽風は極めて深刻な脅威と考えられていますが,この観測により何らかの対策の手掛かりが得られることを期待したいものです。

 

 そのような中で改めて考えてみると,探査機との交信において無線が活用されている事は我々にとっても大きな励みになるように感じます。太陽系を飛び出そうという位置にまで到達しているボイジャー1号に至っては,地球との交信に要する時間が20時間近くということですので,宇宙空間で情報を伝送している電波の頑張りに感謝したい気分にもなるようです。さらには,防災活用に動きだしたIoTにおいても無線が重要な役割を果たすこととなります。

 

 我々を取り巻く様々なリスクに対して,平穏な日常生活を守るために無線技術に関わる我々がどのような役割を果たせるのか,改めて考えさせられる夏となりました。

 

 

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熱きオープンイノベーションの戦い!!

 

 7月となりました。

 

 早いもので,今年も折り返し点を過ぎたこととなります。季節的には梅雨の時期のはずでしたが,ここ数日は夏日や真夏日が続いており,関東地方では観測史上最も早く6月中に梅雨明けとなりました。気候の影響もありますが,ロシアで繰り広げられているワールドカップサッカーの熱戦も気になるところであり,なかなか寝付けない夜が続いています。もっとも,戦っている選手たちは猛暑日にもなる環境の中で,さらには1,000km以上も移動しながら試合を行っているようですので,その頑張りを考えると見ている我々も自ずと応援に力が入ってしまいます。

 

 連日の好ゲームに魅了されているところですが,一方で今回は時代の移り変わりを実感させられる大会とも言えます。ゴール判定にビデオが利用されていることもさることながら,全試合,全出場選手についての様々なデータが蓄積され,公表されるようになっています。これまでであれば得点ランキングやアシストランキングがせいぜいでしたが,今ではパス数や走行距離,さらにはダッシュ回数までも明らかにされています。これには映像技術の進化が効果を発揮しているようで,改めて日々高度化している技術開発の実態を認識させられるところです。

 

 同様に,現代サッカーにおいても,選手の体力的な面や試合の戦術的な面での進化が相当進んでいるように見受けられます。ただ,我々の年代からすると,かつて“トータルフットボール”として衝撃的な印象を植え付けられた1974年西ドイツ大会のオランダチームにおいて,その象徴として活躍し“空飛ぶオランダ人”と呼ばれたヨハン・クライフの走行距離やダッシュ回数が是非とも知りたいところです。もっとも,具体的なデータが残っていない分,何時まで経っても我々の中ではますます神格化されていくことになるのかもしれません。

 

 それまでゴールキーパー以外にもフィールドでの立ち位置であるポジションがある程度決められていたものを,全員攻撃全員守備という自由な形で流動的にポジション変更していくという斬新な考え方は,見ている我々をたいへん魅了したものでした。現代サッカーにおいてもこれを引き継いでいる部分があるようですが,フィールド全体に渡って複数のポジションをこなすための体力や精神力は想像を絶する厳しさがあったものと思われます。

 

 一方,ビジネスにおいても企業活動のフィールドでポジションを広げる動きが出てきているようです。最近,“オープンイノベーション”という言葉を良く聞くようになりました。単なる“モノ”や“サービス”の提供から,顧客の“問題解決”や“価値創造”を求められる時代となったことで,同じ立ち位置では勝負ができない状況になってきたようです。これまでのような専門領域や業界という括りもむしろ足かせになってきているようにも思います。

 

 報道によれば,国内企業で最高の利益を生み出しているトヨタの社長でさえ,「“勝つか負けるか”ではなく,まさに“生きるか死ぬか”という瀬戸際の戦いが始まっている」との認識を公言しているようです。最近大きな注目を集めている電気自動車や自動運転車に関して言えば,新しいスタートアップ企業や全く異なる業種の企業が先行して勝負を仕掛けてきている状況であり,この先もどのようなフィールドでライバルが出てくるか全く予断を許さない状況との認識によるものと思われます。

 

 考えてみれば,このような状況は自動車に限らず,あらゆる業界に言えることであることは明らかで,ワールドカップと同様に世界的規模での戦いが始まっていると言えます。この場合,戦えるフィールドは多種多様なものが考えられることになりますが,一方で,出場資格に大きな制限もないことから,思わぬプレーヤーが続々登場してくる状況も予想され,業界を超えた熱戦はこれからますます盛り上がることになるものと思われます。

 

 そのような状況の中で,トヨタは先月下旬に新たなポジション取りとして,“つながるクルマ”を前面に打ち出したイノベーション創出のための戦略発表を行っています。そこでは,2020年までに日米で販売するほぼ全ての新車に車載無線通信機を標準搭載する計画が打ち出され,これを踏まえて様々な異業種に対する連携の呼びかけが行われたようです。

 

 “つながるクルマ”から取得されたビッグデータは,車両の整備メンテナンスや新型車開発などに活かされるばかりでなく,様々な異業種との連携による新たな価値創造に繋げていく考えで,「車をつくる会社から,世界中の移動にかかわるあらゆるサービスを提供するモビリティカンパニーにモデルチェンジする」との想いが強調されたとのことです。時代は正に大きな変革の時期を迎えたようです。

 

 このような動きを踏まえて,これまで無線に関わる業務に取り組んできた我々にとっても新たなポジション取りが必要になってきました。モバイル/IoTを支える重要な位置付けとしてあらゆる分野で必要不可欠となっている無線技術のさらなる発展のために,我々自身がオープンイノベーションの時代に合わせた取り組みが求められる状況となってきたようです。

 

 新たな時代のフィールドにおいて,想いを一つにした効果的な全員攻撃全守備が実現できるか,これからの走行距離やダッシュ回数などのデータが記録されていくことになります。

 かくなる上は,ゴールを目指して進むのみです。

 

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