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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
順応性でつながる世界の実現を!!

 

 5月となりました。

 

 桜前線はようやく北海道に到達したようですが,我が家の周りでは八重桜が満開となっています。遠くに広がる新緑も鮮やかさを増してきて,気分的にもなんとなく穏やかとなる季節を迎えました。緊迫する国際情勢とは裏腹に,身近な所で目にする雰囲気は“春うらら”という感じです。国境を越えて誰もが心安らげるような世界の安寧はなかなか望めないのでしょうか。

 

 ここしばらくの近隣地域における不穏な動きを受けて,国内においても今までにないような緊張感が急激に高まってきているようです。これまで平穏無事であることが当たり前という感覚に慣らされてしまい,それがどのような仕組みで維持されてきているのかということについては,あまり深く考えることはなかったように思います。現時点においても,国際秩序の維持のために様々な情勢分析による取り組みが続けられているようですが,我々自身においても自らの感覚を客観的に分析してみることが必要なようです。

 

 我々人類が優れて進化できた要因の一つとして“順応性”ということが言われています。どう猛な肉食獣からの危険を逃れて,様々な装いに隠された果実の毒性にも惑わされず,過酷な地球環境の変動にも耐え忍ぶことができた根本的な能力であり,「順応性自体が人間を定義づける特徴」と唱える向きもあるようです。

 

 しかし,一方で順応性に優れているが故に,受け入れたことを日常化して当たり前と思ってしまうことの危険性もはらんでいるとも言えます。毎日のように様々な事故が発生していますが,そこには必ずと言ってよい程に“慣れ”や“思い込み”などのヒューマンエラーが潜んでおり,我々自身も日常的に直面しているヒヤリハットにおいて強く実感させられるところでもあります。順応性という優れた能力を最大限に発揮するためにも,その前提となる鋭い“肌感覚”や冷静な“判断力”を鍛えておくことが必要になってくるのではないでしょうか。

 

 さらに,国際情勢や社会環境が激しく変化する中においては,それぞれの背景や立場の違いを乗り越えてどのように折り合いを付けて行くかということも大きな課題となってきています。歴史的な経緯の中で価値観が異なる場合に,対立する利害関係をお互いが好ましい形でどのように平和的に調整していくかという極めて困難な問題が次々と突き付けられています。現状において国際社会が直面している課題に対しては,どのような解決が図られることになるのでしょうか。

 

 国家という枠組みを超えて人やモノ,さらには情報が行き交う状況においては,このような問題解決はますます重要性を増してくるものと思います。経済的な発展の状況を踏まえてみれば,国際社会での孤立は決して好ましいものではないことは明らかであり,その意味でお互いのつながりをどのように深めていくことができるかということが,現代人が順応性を発揮すべき対象課題になったと言えるような気がします。

 

 ただ,このような課題に対する取り組みについては,既にビジネスの世界では行われてきています。例えば,無線通信の分野に関していえば,電波の周波数帯や通信方式などが国際的な調整の上で規格化・標準化されています。2020年に向けての実用化競争が繰り広げられている5G(第5世代移動通信)に関して言えば,国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU)が開催する世界無線通信会議において議論が行われてきており,2019年に予定されている次回会合に向けて詳細な詰めの作業に拍車がかかっているようです。

 

 このような場における物事の調整においては,納得できるルール作りや客観的な決定手続きなどのなかなか難しい障害を乗り越えることが必要となりますが,国際的な経済活動の活発化を受けて,無線通信に限らずそれ以外の分野においても様々な領域で合意形成を踏まえた規格化・標準化が進められています。政治的な問題はあるにしても,国家間の緊迫状況を解決に導く方策が,これらの経験や知見から導き出されることを願うばかりです。

 

 つながりという意味では,現在急速に展開されている“IoT(Internet of Things)”がさらに大きなインパクトを与える期待を抱かせます。様々なモノをインターネットでつないで情報を共有化するという動きは既に急激な勢いで進められています。尚且つそれが活用される範囲は,ことIT分野に留まらず広く社会的な範囲にまで拡大されることとなります。

 

 このような状況を見据えて,『インダストリアル・インターネット』,『インターネット・オブ・エブリシング』,『ワトソンIoT』,『サステナブル・シティ』などの規格化・標準化へ向けた開発競争も加速しています。社会の発展に伴い様々な問題や課題が現れてくるとしても,革新的な技術の活用により新たな視点で世界の安寧が実現できることを期待したいものです。

 

 先に挙げた人類が優れて進化できた要因の中には“団結し,征服する”ということも含まれているようです。しかし,既に宇宙の彼方にまで探究の範囲を広げている現代人においては,“地球規模での団結”を目指すべきであることは明らかです。そこへ向けた大きなインパクトの期待を担う技術分野に関われる立場である我々としては,そのことを十分に認識することが必要です。

 

 新たに直面している課題解決へ向けて,我々の順応性が試される時が来ました。

 

 

 

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ISOに見据える国際感覚!!

 

 4月となりました。

 

 朝晩の寒さはまだ残っていますが,草花は確実に色を増してきており,これまでモノクロであった世界が急に総天然色に切り替わったというような気分です。もっとも,毎日見ている風景ですので,何れの段階で気づくかというような日頃の注意力を試されているようなもので,感度が鈍ってきている体内感覚の調節が早急に必要なようです。

 

 何れにしろ,気分的にも華やいだ雰囲気の中で新年度もスタートしましたので,新たな気持ちで様々な取り組みを始めたいと思います。毎年この季節に思うのは,四季の移り変わりという中で一年が過ぎていくということの意味合いについてです。特に,我が国の場合,4月からの新年度開始となりますが,卒業や入学,入社という人生の節目における門出が,このような華やかな雰囲気の中で迎えられることで,ひときわ印象深いものになっているような気がします。

 

 季節的には華やいだ雰囲気ではありますが,そのような中で大きな試練を迎えている問題も注目されており,その一つがウェスチングハウス社と言えます。親会社となっていた東芝の経営再建に向けた取り組みの中で,先月末についに破産法の申請が行われる事態となりました。現在は原子力事業会社という位置づけですが,その前身であるウェスチングハウス・エレクトリック社は,ゼネラル・エレクトリック社と並ぶ業界のリーディングカンパニーとして,交流発送電技術を確立するなどの輝かしい実績を誇っていました。

 

 その後も民間初のラジオ局を開局するなど電気や機械関係の幅広い事業を展開すると共に,原子力発電事業の分野を開拓するなどしていましたが,原子力以外の部門については事業分離や売却が既に行われ,唯一残っていた事業会社においても危機的状況を迎えることとなりました。最近は国内においても歴史のある企業の分割や事業譲渡が珍しくなくなってきましたが,これも時代の流れと言うことなのでしょうか。それにしても,東芝が直面している試練については是非克服して欲しいものです。

 

 時代の流れということでは,いよいよ英国が欧州連合(EU)からの離脱に向けた動きを始めたようです。我々の年代においては,その前身である欧州経済共同体(EEC)の時代から,特に経済的な面での国境を超えた結びつきを強めていく状況に,大いなる可能性を感じてもいましたが,その後に表面化した様々な課題や問題は,各国の利害調整において奥深い難しさを際立たせることとなりました。

 

 ただ,このような経済的な結びつきのなかで,生み出された成果もあるように思います。その一つがISO9000シリーズ(品質マネジメントシステム)規格ではないでしょうか。工業製品が国境を超えて行き来する状況の中で,統一のとれた基準に照らし合わせて評価を行うことができることで,国をまたいだ取引においてもお互いに安心して経済活動を促進することが可能となります。経済のグローバル化という動きなどに連動した面もあるかと思いますが,欧州経済共同体の発展は,規格誕生の大いなる追い風になったことは確かなはずです。

 

 例えば,イタリアの企業がオランダの下請け企業に発注を行う場合に,ISO規格の認証を取得していることを条件に取引先を選定することができれば,ある程度の品質レベルを見極めることが可能となるということになります。ただ,本質的に最も重要なことは,共通の規格に基づいた品質マネジメントシステムを機能させていることで,お互いの品質に関する言葉や考え方,さらには重要な勘所に関する共通認識の擦り合わせが容易となり,最終的に顧客満足を得るための品質確保が効果的かつ効率的に実現しやすいということにもつながります。

 

 ただ,特に中小企業におけるこれまでのISOに対する取り組みのなかでは,必ずしも前向きな話ばかりではなかった面もあります。よく言われるのが,文書作成の手間ばかりが増えていって,その効果がなかなか確認できないというような話でした。少人数で業務をこなしている中で,それに付加する形でマニュアルや手順書の作成も行わなければならないという形での悲鳴とも言えます。

 

 翻って,規格そのものを客観的に見てみると,そこには“大事なことは何か”ということが明示されているのであって,それをどのように具体的に実行していくかについては,自らが考えて取り決めていくことが重要であるという主旨が感じ取れます。実際,一昨年2015年に改訂された最新のISO9001:2015では,文書作成の表現は弱められ,その一方で“取り組む目的の明確化”や,“組織全体としての積極的な姿勢”,“将来や利害関係者を見通した効果的な対応”が求められるなど,“業務革新”にもつながるような要求事項となっています。

 

 欧州からはるか離れた地で業務を行っている我々が国境を超えた取引を行うことになるかどうは別にしても,国際的に統一された要求事項を満足させるための取組みは,我々自身の将来的な業務展開を図る上においても大きな励みとなることは確かです。少人数であるからこそ,様々な知恵を出して効果的な発想と効率的な仕組み作りができれば,この上ない強みとなるはずです。我々の取り組みもいよいよグローバル化に向けて動きだしたということでしょうか。

 

 グローバル化と言えば,2020年の東京オリンピックに向けて様々な取り組みが始まっていますが,無線の業界においてもオリンピック期間中に海外から持ち込まれる様々な無線機の利用をどのような形で受け入れるかという検討が始まっています。我々の何気ない普段の生活や業務が,実は国境を超えた世界とのつながりを日ましに深めている状況のようです。

 

 この際は,目線を上げて世界を見据える感覚が必要なようです。

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闇に潜む無限の可能性を求めて!!

 

 2017年(平成29年)も3月となりました。

 

 日の出の時間が早くなってきました。目覚めの際の空の明るさが日に日に増してきています。朝晩の寒さも何となく緩んできたような感じがするこの頃です。猛威を振るったインフルエンザもようやく終息の方向のようです。暦の上でも眠っていた生き物たちがそろそろ活動を始める時期ともなりましたので,先ずは寒さで硬直しきった体を徐々にほぐしていくことが必要です。これからしばらくは春眠に打ち勝つような意思を取り戻すことができるかどうかが勝負所です。

 

 そのような中で正に目の覚めるようなニュースが伝わってきました。先月,NASA(アメリカ航空宇宙局)が地球に似た7つの惑星を発見したとの発表を行いました。大きさは地球とほぼ同じで,一部には海が存在する可能性があるとのことです。我々が子供の頃に盛んにテレビドラマとして放送されていた地球外生命の存在がいよいよ確認されるのでしょうか。当時は,アポロ11号による月面着陸などもあり,未知なるものへのロマンが掻き立てられたものでした。

 

 もっとも今回発見された惑星までの距離が39光年ということですので,例え生命体が存在していたとしても,実際に遭遇できるかは微妙な状況と言えます。あるいは先方が高度な技術文明を築いているとすれば,タキオンエンジンでも使うことでワープしてやってくることがあるのでしょうか。何となく不気味でもありますが,内心期待するところもあるというのが実感と言えます。そして,何よりも我々が不可能と思っている技術が実現できているとすれば,そのメカニズムを先ずは見てみたいというのが一番の強い気持ちというところでしょうか。

 

 一方,我々人類においては,アメリカが1977年に打ち上げたボイジャー1号が太陽系の外側に向かって移動しているところのようです。打ち上げから40年近くが経過して,既に太陽圏を脱出したようですが,現在地までの電波交信にかかる時間が20時間程度のようですので,同じ光速で39年の時間を必要とする今回の惑星までの距離の膨大さが実感されるところです。ここのところダークマターやダークエネルギーなどの宇宙にまつわる話題は尽きないところですので,今後の新たな展開を期待したいものです。

 

 宇宙では気の遠くなるような時間の流れが進んでいますが,一方,地上においては“プレミアムフライデー”が始まりました。報道などでも比較的大きく取り上げられていましたが,どちらかというと景気対策を見込んだ消費拡大の趣旨が強いように思えます。実際の効果の程はこれから見定める必要があるようですが,かくなる上は,消費マインドが前向きになり少しでも景気に良い影響をもたらして欲しいものです。一方仕事の面からは,日常業務における時間短縮の動きは当然目指すべきものであるとしても,重要なのは費やした時間とその成果との兼ね合いであり,毎月とは言わずに一人一人が日々考えて取り組んでいくことこそが重要と言えるのではないでしょうか。

 

 かつて1990年頃にも労働時間短縮に向けた取り組みが声高に叫ばれた時期がありましたが,それ以後我が国における一人当たりの平均年間総実労働時間は減少傾向を続けて,2014年においては1,729時間ということで,海外と比較してもアメリカやイタリアを下回っているようです。(独立行政法人労働政策研究・研修機構)

 一方,時間当たりの労働生産性で見てみると,日本の労働生産性はニュージーランドをやや上回っているものの,アメリカの6割強の水準でしかなく,第一位のルクセンブルクは日本の2.3倍となっているとのことです。(公益財団法人日本生産性本部)

 

 経済活動における環境が激変する状況となり,技術やサービスの面での展開が目まぐるしく変わる中で,限られた時間において成果を一層高めていく為には,働くことに対する根本的な考え方の見直しが必要なようにも感じられます。勿論,肉体的な疲労の程度や,取り組み課題に対して働きがいや面白味を感じられるかという精神衛生的な面での影響も考慮していくことが必要と言えます。

 

 一日の時間は限られており,人生においても体力や気力が充実して頑張れる時間も無限ではない状況ですので,ここは時間の使い方にも工夫が必要と言うことでしょうか。ビジネス書においても時間管理術や集中力を高めることを取り上げたものがよく読まれているようですので,これを課題と考える人達においては様々な試みが行われているということではないでしょうか。

 

 時間の使い方について興味深いのは,将棋におけるプロ棋士が手筋を読む時間についての話で,一つの局面での手筋の可能性は80手程度あるとのことですが,実はそのうちの77手位については直観によって直ぐに捨てているとのことのようです。そして実際には残りの3手程度の中からの選択に大部分の時間を費やしているとのことです。また,このような直観の七割は正しい判断と言えるようです。〔「決断力」:羽生善治著(角川新書 2005年8月)〕

 

 我々の場合には論理的に考え尽くした時間が長い程,的確な判断ができるものと思いがちですが,その道を極めて鍛錬を行っている達人から言わせれば,それはまだまだ入口の段階であり,最終的に行き着く鍛えるべき本質は別のところにあるようです。そういえば,速読や速聴というものについても,左脳から右脳に切り替えるというギアチェンジが必要と言われています。そのように考えてみると,宇宙に負けないぐらいに人間の未知なる可能性が感じられるようです。

 

 次第に明らかになっていく宇宙の謎ですが,我々自身の謎はまだまだ闇に隠されたままのところも多いようです。我々も直感の方が正しいと言えるようになれるのでしょうか。

 

 その可能性を求めて果てしない探究の旅が続いていきます。

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今求められる働き方の適応力!!

 

 2017年(平成29年)も2月となりました。

 

 先月,昨年2016年における世界の平均気温が,1880年の観測開始以降で最も高い年であったとの発表があったようです。これで2014年から3年連続で「最も暑い年」を更新しているとのことです。一方,国内においても1898年の統計開始以降で最も高い平均気温であったようですが,こちらは連続的な傾向ということではないようで,これまでの最高記録は1990年であったということです。昨年末から各地で記録的な降雪量となっているところもあるようですが,暑さ寒さの記録更新はほどほどに留めてもらいたいものです。

 

 もっとも地球の長い歴史を考えると我々が知り得る範囲は限られたものであり,どのあたりが変動幅となっているのか,あるいはどのような周期的な現象が生じてきているものなのか,さらには我々が与えている影響はどの程度のものであるのかなど,まだまだ解明できていない部分が多くあることも確かなようです。はるか遠くに広がる宇宙の成り立ちや,物質のミクロな世界に潜む力関係など,新事実の発見には心を踊らされるところがありますが,先ずは冷静な気持ちで自らの“適応力”を鍛えることに向き合うことが先決のようです。

 

 自然現象もさることながら,社会生活においても世の中の変革が激しさを増してきているように感じます。モノや情報が国際的な枠組みで行きかう状況となり,生活の利便性はますます向上してきていますが,一方で,様々な人々の立ち位置や考え方の違いによって,国境を超えた新たな問題や課題も生じてきています。お互いの立場や主義主張が異なっていても,何らかの形で合意形成を図り,力を合わせてよりよい社会を形作っていくという動きは難しいこととなってしまったのでしょうか。

 

 かつてイギリスで生まれた「功利主義」が掲げていた『最大多数の最大幸福』という考え方は,ある意味では非常に分かりやすいものであったように感じていましたが,そのイギリス自体がEUからの離脱を巡って混迷している状況を見ると,現代社会の抱える問題の奥深さを改めて認識させられるというところでしょうか。これに加えて,『自国ファースト』を掲げる新たなリーダーの登場は国際社会をどのような方向に導いていくのでしょうか。

 

 これまで社会の理想として追い求められてきた「幸福」,「平等」,「公平」,「自由」,「安定」などの言葉に秘められた想いについても,新たな時代的背景を踏まえてその実現プロセスを考えてみることが必要なのかもしれません。難民や移民の流入に関しても,住み慣れた祖国を飛び出さざるを得ない事情がある一方で,受け入れる側で生じる様々な問題をどのように克服していくのかが正に問われる事態となっています。解決の糸口は複雑に絡み合ってきている様相のようです。

 

 有名な「欲求五段階説」によれば,“生理的な欲求”が満たされなければ“安全に対する欲求”も生じることはなく,この両方が満たされて初めて“社会的な欲求”が現れてくるとのことです。これを前提とすれば,それぞれが一体となって合意形成を図っていく為には,ある程度の安定した生活が確保できている必要があるということになります。その意味では,地域のため,社会のためということで我々が自らの役割を果たしていくことが,ひいては国際秩序の安定に寄与することになるとの考え方もあるように思えます。

 

 折しも,ここ最近は働き方に関する議論が喧しく行われており,これからの高齢化社会を迎えて,より長い期間に渡って生産人口でいられるかということが課題ともなってきています。人生100年時代を迎えようとしている状況の中で,その最前線に位置している我々のような年代こそがこのことに立ち向かって先鞭をつけることが必要なのかもしれません。そのように考えてみると,働き方に関して新たな時代を切り開く使命を我々は負っているとも言えます。まだまだ立ち止まることはできないようです。

 

 一方で,世の中の動きはますます激しくなってきており,新しい技術やサービスが次々と展開されてきています。ビジネスにおける競争も国際的となり,大企業といえども手を拱いていると足元をすくわれる事態となってしまうような状況です。現状の働き方に関する議論としては,どちらかというと労働条件の改善をポイントとしているようですが,ますます激しさを増していく競争の中で,精神的にも余裕を持った働き方としていくためには,働くことそのものに対する考え方を変えていく必要があるようにも思えます。

 

 あらゆる面で変化の激しい環境においては,“社会的欲求”の上位に位置する“尊厳の欲求”である地位や名誉というようなものも不安定になりやすい状況となってきました。例えそれが得られたとしても,絶え間ない環境の変化に対応して維持していくことは非常な苦痛を伴うことになるのではないでしょうか。

 

 そのように考えてみると,最終的には“自己実現の欲求”を意識的に高めていくことこそが理想的な働き方と言えるのかもしれません。より良い社会を実現させるために,自らの能力や可能性を追求し続けていくことで,最終的には国際秩序の安定にも貢献できるということになれば,これほどの喜びはないと言えます。幸いにも,我々には比較的安定した日常と選択が可能な機会が確保されているのですから。

 

 もっとも,優れた先人たちは既にこのことを実践していたようです。これから正に働き方の“適応力”が試されることとなりました。

 

 『余暇を楽しむのはいいが,豊かな時代にふさわしい,積極的な勤労観がほしい。自分だけが楽しむのではなく,みんなが楽しむのを待つといった,“慈悲の心”につながるような考え方を,日本人としてもっていたいものだね。』〔「日々に新た 〜 わが人生を語る」:土光敏夫著(PHP研究所 1995年5月)〕

 

 

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100年ライフの時代を迎えて!!

 

 新しい年,2017年(平成29年)がスタートしました。

 

 気づいてみれば,平成になってからほぼ30年が経過しようとしています。改めて月日の流れの早いことに驚かされます。新年となった早々に昭和から平成に切り替わった当時の記憶は未だに残っていますが,この間の出来事を振り返ってみれば,『昭和は遠くなりにけり』という感覚のようにも思います。

 

 そのような中で,ここ最近しばしば耳にするようになったのが“働き方”についての議論です。これは政府による取り組みが活発になっていることばかりでなく,企業においても過度の時間外勤務が蔓延していることなどの問題が表面化してきていることが影響しているようです。何れにしろ,日々の時間的な割合から言っても,“働き方”は人生の意味合いを大きく左右する重要なものと言えます。

 

 かつて我々の親の世代においては定年が55歳であったために,仕事に就いて30年から40年程度で退職するということが一般的でした。これは一見短いようにも思いますが,全く経験のない新米からたたき上げで熟練の域に達することができる期間ということを考えれば,非常に重みのある時間の長さとも言えるものでした。

 

 我々自身も就職のために会社を選択する際には,職業人としての人生は概ね30年程度と想定して,飛び込んだ業界で社会に貢献したいとの想いを抱いたものでした。私の場合には,もう既にその年数を経過している状態ですが,社会的な環境変化もあり定年年齢はさらに延長されていく流れですので,人生設計の練り直しが迫られているようです。

 

 一方,この間の企業や産業の動向を振り返ってみた場合,時代の流れにより大きな変動が生じてきていることが実感されます。かつて我々が物心ついた頃には,炭鉱事故のニュースが多くありました。国内での自前資源の確保のために,危険性の高い作業環境の中で多くの方々が働いていたということです。ただ,幼い頃に近くにあった石油掘削会社の社宅を訪れたことがあり,当時としては非常に文化的な生活環境に驚いた記憶が残っています。いま改めて考えてみると,この時代においてはこれらの産業が隆盛を誇っていたということのようです。

 

 その後,資源の主役が石炭から石油に移り,国内の炭鉱は閉鎖されることとなり,代わって活況を呈したのが鉄鋼業や造船業などのいわゆる“重厚長大”と呼ばれる産業でした。正に,高度成長期の発展を遂げることとなります。

しかし,海外に頼っていた石油価格の高騰に端を発したオイルショックによりこれらの産業も勢力を弱め,代わって自動車,家電製品,コンピュータなどのいわゆる“軽薄短小”産業が隆盛となります。

 

 かつては,立ちあげられた企業が存続できる期間の平均が30年と言われた時代もありました。これは実際の企業調査データに基づく客観的な評価ということのようですが,我々自身が目にしてきた産業動向を振り返ってみれば,働く場としての企業を取り巻く状況は目まぐるしく変わっていることに気付かされます。

 

 さらに現代において世界中を網羅し,日ごとに進化しているネット社会を牽引しているグーグルやアマゾンなどの企業が立ちあがってまだ20年程度であることを考えると,変化のスピードはますます加速していることが分かります。引き続き,“IoT”や“インダストリー4.0”への取り組みも過熱してきており,新たな流れの方向性は目白押しという感じです。

 

 これに加えて,我々がこれからの働き方を考える上で大きな影響を受けることになるのが“平均寿命の延び”のようです。19世紀半ば以降において世界一の国における平均寿命を時系列で繋げてみると,現在に至るまで10年毎に平均2〜3年のペースで平均寿命は上昇しているとのことです。特に,日本で2014年に生まれた子供の半数が109歳まで生きるとの試算結果もあるとのことです。〔『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』:リンダ・グラット/アンドリュー・スコット著(東洋経済新報社2016年10月)〕

 

 これは,社会における働き手として活動できる期間が長くなる一方で,働く場である企業の盛衰や産業構造が短いサイクルで変化していくという状況を前提として,それぞれの働き方を考える必要性が出てきたと言うことを意味しています。

 正に今までとは異なる新たな人生戦略が必要となってきたようです。

 

 これから次々と登場してくるであろう新しい形での“働く場”において,社会を支える“働き手”として長く関わることができれば,我々の人生にとても多様な悦びを感じられることとなるはずです。

 

 そのためにも,先ずは我々自身がこれからの“働き方”を考え直してみるよい機会と言えるのではないでしょうか。

 

 

 

 

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車が変える防災ネットワーク!!

 

 12月となりました。

 

 冬の寒さがそろそろ本格化する頃かと思っていたところに,11月としては異例の積雪に見舞われた関東地方ですが,水戸を含めて多くの地域で観測史上初めてという記録となりました。今年は富士山での初冠雪が例年以上に遅かったとのことでしたが,遠くに望む現在の姿は山頂から麓まで真っ白く輝いている状態です。いよいよ冬将軍の到来というところでしょうか。

 

 寒さのみならず,その前々日には福島県沖を震源とするマグニチュード7.4の地震が発生し,東北地方の太平洋側を中心として最大1.4メートルの津波が観測されました。ちょうど起床時間と重なったこともあり,瞬時に目を覚ます事態となりました。今回の地震は,東日本大震災の時の大規模地震の余震ということのようですが,影響はこの先も長く続くということですので,引き続きの警戒が必要です。

 

 地震と言えば,2004年(平成16年)10月に発生した新潟県中越地震から12年が経過しました。最大震度7を記録した直下型の地震による被害はたいへん大きなもので,当時は山古志村で懸命な努力が続けられた救助活動に世間の耳目が集まりました。現在は長岡市の一部となっている山古志地域において,地震で水没した家屋が水害などで流失するのを防ぐための“防御柵”が先ごろ完成したとのことです。

 

 この地震においては,土砂崩れで川がせき止められ,これによって家屋が水没するという被害を生じており,このうちの2棟を保存することで地震被害の経験や教訓を伝えるためとして整備が行われたとのことです。自然災害は様々な形で我々の日常生活に被害を及ぼすことになりますので,痛ましい震災の経験を次の世代における防災対策の道しるべとして効果的に活かしていくことは極めて重要なことです。

 

 1995年(平成7年)の阪神・淡路大震災以来の観測史上2度目となる最大震度7を観測したこの新潟県中越地震ですが,災害情報の面で大きな転機となりました。当時急速に普及してきていた“カメラ付き携帯電話”により,被災直後から様々な被害状況を撮影した写真の投稿が地元新聞社に寄せられたとのことです。正に,報道機関とは異なる身近な視点での情報が集められることとなりました。

 

 当初,これを受けた地元新聞社では,この寄せられた多数の情報に関してその信憑性について大いに戸惑いを覚えたようですが,震災後にそれぞれの情報に関する確認を行ったところ,そのほとんどが正確なものであったとのことです。それまでは特定の報道機関が収集するスポット的な情報に限られていましたが,きめ細かい面的展開で詳細な情報を集めることができる状況になったことは非常に画期的と言えます。

 

 但し,災害時ですので全ての面で混乱している状態であり,寄せられた情報の真偽については十分慎重な見極めが必要ですが,この地震を契機として,自治体や研究機関において情報を効果的に集められるポータルサイトの設定や,情報内容の信頼性を高めるための方策などについての検討が進められており,着実に前進してきているように感じます。

 

 一方で,これに合わせて対応が必要な課題として挙げられるのが通信回線の確保と言えます。東日本大震災においては,約2万9千局の携帯電話基地局が機能停止となったとのことです。携帯端末はスマートフォンが主流となり,様々な面での通信機能が向上してきていますが,これによる通信を仲介する基地局の機能停止は,非常に大きな問題となります。

 

 このような携帯電話基地局における対応策として,通信事業者においては非常用発電設備の設置や移動基地局車の配備,さらには半径7キロメートル以上までカバーできる大ゾーン基地局の設置などの対策を実施してきているとのことです。正にこれまでの経験を活かした様々な取り組みが行われてきているようです。

 

 これに加えて,最近注目されているのが自動車を活用した取り組みです。総務省においては,この6月に「非常時のアドホック通信ネットワークの活用に関する研究会」での検討結果を中間報告という形で公表しております。これは,通信システムの搭載により情報通信ネットワークへの接続が可能な“コネクテッドカー”の利用が拡大していることを受けて,スマートフォンの活用も含めた形で災害発生時の情報伝達に利用することを目的としているとのことです。

 

 車載の通信端末やスマートフォンが基地局やアクセスポイントなどの通信インフラを介さずに,端末同士が直接無線通信(アドホック通信)を行うことができるようになることで,より効果的な活用が期待されるところです。自動車の場合,電源が常時確保できる状態であり,走行路に問題がなければ目的の場所まで自由に移動できるなどの利点がある他に,例え渋滞となっても個々の車両間で順番に情報を伝達していくことで,ある程度の広い範囲での通信をカバーできることにもなります。

 

 この研究会では,円滑な通信を確実に行うことができる技術的な検討の他に,情報の改ざん防止などのセキュリティに関する課題を含めた対応策についても検討が行われています。自動運転の実現に向けた取り組みが積極的に進められている状況を考えれば,急速に進化する自動車への期待は,防災対策の面でも非常に大きくなってきていると言えます。今後実証実験も計画されているようですので,これからのさらなる展開を注視する必要があるようです。

 

 元々は1979年(昭和54年)に“自動車電話”として利用が始まった無線電話ですが,これが“ショルダーホン”から“携帯電話”へと進化して現在の“スマートフォン”となり,さらにこの先“コネクテッドカー”という形で活かされることになるようです。技術の進歩は留まるところを知らない勢いです。

 

 ただ,対する自然災害は手強い相手であり,我々も気を抜くことはできません。いざという時のために,着実な取り組みを続けるのみです。

 

 

 

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新たな形で引継ぐ修験者の魂!!

 

 11月となりました。

 

 朝晩の肌に触れる風がようやく涼しく感じられるようにはなってきましたが,日中はまだまだ汗ばむような日もあるなど,季節感を忘れさせるような気候が続いています。先月末に富士山が初冠雪したとのことですが,これは60年前の1956年と並び最も遅い記録のようです。でも,季節は確実に冬に向かっており,ここは油断せずに寒さに耐えられる冬支度と心構えが必要です。

 

 我々が安住している地球の動きは気候の面だけではないようで,国内外で地震の被害が続いています。4月に発生した熊本地震の記憶がまだ生々しいところですが,先月21日には鳥取県中部地震が発生し,倉吉市を中心とした近隣地域で最大震度6弱を記録するなど,大きな被害が発生しています。また,海外においては,イタリア中部で8月に発生した大地震により多数の犠牲者が発生していますが,その後も繰り返し揺れが観測されているようです。鳥取県においても連日のように余震が続いており,ここは一刻も早い地震活動の終息と,日常生活の復旧を望むばかりです。

 

 今回の鳥取県中部地震については,これまで活断層として確認されていない地域が震源地となったということで,地震予知の難しさが改めて認識されました。国内に約2,000あると言われる活断層のみならず,日本列島の至るところに地殻の歪が蓄積されているということのようです。流動するマントルに乗って移動しようとする地殻の動きについては,高精度な観測技術によりある程度の予測ができているようですが,これによって蓄積された歪がいつの時点でどの場所で開放されるのかという問題になってくると,相当な難問のように感じられます。

 

 さらに,地球の自転速度が緩やかに遅くなってきている影響で,遠心力で膨らんでいた赤道部分が徐々に真球に近い形に変形してきているとのことでもあるようで,これらの複雑な要因が絡み合った地震発生メカニズムの解明にはまだまだ取り組むべき余地がたくさん残されているようにも思います。

 

 一方で,古くから残されている古文書や石碑などにより得られる情報や知見も多くあり,これを活用しようという動きも広がり始めているようです。東日本大震災の際に話題となった貞観地震(869年発生)については,平安時代に編纂された「日本三代実録」に記載された記述により,地震発生からの詳細な被害の状況が読み取れるということですので,このような方面からの情報も踏まえた形で,予知のみならず耐震なども含めた総合的な地震対策が必要と言えます。

 

 今回の鳥取県中部地震における震源に近いところに国宝の「投入堂」があります。倉吉市に隣接する三朝町は,世界有数とも言われる高濃度のラジウム温泉があることでも有名ですが,その温泉街をさらに進んだ先にある標高900mの三徳山を境内としていた三仏寺の奥院として建立されたとのことです。本堂からさらに険しい登山道を辿っていった先にある断崖絶壁の岩窪にへばり付くように建立されたお堂で,間近でその威容に接すると古の修験者たちの魂に圧倒されるようです。

 

 先日の地震による被害がたいへん心配されましたが,投入堂そのものには大きな被害はなかったようす。ただ,その他の建物では支える岩盤にひび割れが生じるなどの被害が出ているようで,現在のところ参拝登山はできない状態とのことです。三仏寺の開山は,飛鳥時代末期の西暦706年と言われていますので,これまでの長い年月に渡って様々な自然災害を乗り越えてきた中で,我々に訴えかけているものが多くあるのではないでしょうか。堅牢な姿を見せ続けている投入堂はその象徴のようにも思われます。

 

 一方,現代社会に生きる我々は後世に何を残していけるのでしょうか。

 

 ここ最近になって急激に聞くようになった“ビッグデータ”は確実に伝えられていくものとなるはずです。大規模な地震観測においては既に様々な取り組みが始められていましたが,ここに来て我々の身近なところでも新たな試みが始められています。その代表的なものとして挙げられるのは,ミサワホームとKDDIが共同開発を行った“GAINET(ガイネット)”です。

 

 これは,戸建住宅の基礎部に設置した地震・加速度センサーで初期微動を検知し,設置住宅の震度・被災度を判定して注意喚起を促すと共に,測定データをクラウドサーバに集約して,その地震情報・被災度データの解析結果を活用していこうという取り組みです。この4月からは既存住宅や鉄骨系住宅への適用拡大も図られているようで,地震対策に向けた“IoT”の具体的な活用が進み始めています。

 

 この他にも,建物の分電盤に設置された“感震ブレーカー”の加速度センサーからデータを取得して活用しようという取り組みなど多様な試みも始まっています。このような動きに呼応して,先月末には“IoT”で得られた“ビッグデータ”を取引するための新市場がオープンするなど,正に目を見張るような展開となっています。このような形で収集された“ビッグデータ”は時代を経るにしたがって大きく膨らみ,そこから得られる知見もますます精度を上げていくことは確実です。

 

 自然災害は我々にとって避けられない大きな試練であり,であるからこそ古の修験者は森羅万象に神霊が宿ると考えたようにも思えます。でもその恐怖に耐えて,当時としてのできる限りの精力を傾けて後世の我々に様々な形での遺産を引き継いでくれました。

 

 投入堂を建立した修験者のように,新たな形での魂を引き継ぐことが必要ではないでしょうか。

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未来を明るく照らす大転換を!!

 

 10月となりました。

 

 ここしばらく台風の動きに翻弄され続けてきましたが,気付いてみればいつの間にか秋めいた雰囲気となってきました。そろそろ“紅葉前線”や“初冠雪”などの話題があちこちから伝えられるようになるはずです。ただ,今年の場合には,台風の動向が読めないところもありますので,深まる秋を感じながら心静かに「灯火親しむべし」という状況はなかなか望めないようにも思います。

 

 これまでにないような台風の動きが出現するようになったことで,我々を取り巻く気象条件が変わってきているとの指摘も出てきています。米国での報告によると,一昨年,昨年と地球の表面温度は二年連続で19世紀半ば以降での最高記録を更新したようですし,今年もこれまでのところそれを上回る勢いのようです。

 

 もっとも,これについては長期的な地球温暖化の影響ばかりではなく,1950年以降では有数の強さのエルニーニョ現象の影響が重なったことが原因との結論のようで,壮大な自然現象の営みにおいては,我々が拙速に結論を出し得ない未知の領域がまだまだ存在しているようです。そう言えば,かつて地上を跋扈していた恐竜を絶滅させたのは隕石衝突による気候変動というのが定説でしたが,ここに来て新たに“ダークマター(暗黒物質)”原因説が唱えられ始めるなど,真理探究の道のりは果てしないものがあるようです。

 

 人間社会においても,技術革新の進展や社会的基盤が成熟していく中で,日々の生活における利便性が向上し,豊かな暮らしができるようになってきてはいますが,一方で,我々に立ちはだかる課題や問題の種も尽きないようです。その中には,歴史的な背景を踏まえた様々な要因が複雑に絡み合った難解なものもありますが,最近では,これまで表面化していなかったものが突然炙り出されて晒されてしまうという事例も目立ってきています。

 

 近ごろ連日のように報道されている“地下空洞に関する手続き”の問題にしても,さらには“政務活動費の流用”の問題にしても,何か特別な背景でもない限り,なぜそのようなことが行われていたのかという単純な疑問を感じざるを得ないものが多くあります。その真相については今後明らかになっていくものと思いますが,ある面では,急速に進む情報化社会の流れを考えると,浮かび上がるべくしてそうなったというようにも思います。

 

 問題の表面化という観点で振り返ってみると,“少子高齢化問題”や“年金問題”に関しても,かつて降ってわいたような騒ぎとなりました。これらの問題については,現状においても大きな政治課題として立ちはだかっていますが,冷静に考えてみれば,人口動態や年金収支においては急激な変動は少ないはずであり,言ってみれば,浮かび上がったというよりは,認識していながら手を拱いて対処が遅れたという性質のもののようにも感じます。

 

 このように考えてみると,我々が直面している課題や問題のある程度の部分は,社会的な状況の変化の中で,対応が後手に回ってしまった結果として傷口を広げていったという面が大いにあるように思います。でも,実は我々の日常的な取り組みの中でも,多かれ少なかれ同じような状況をよく感じるようになってきていることに気付かされます。

 

 これまでと変わらずに同じような取り組みを行っているのに,期待しているような評価がなかなか得られなくなった,あるいは,薄々にはまずいと思ってそのままにしていたが,とうとう立ち行かなくなってしまった,さらには,当たり前のように行ってきたことが,突然,問題として指摘されるようになったというような事例は,様々なところで浮き彫りになってきているのではないでしょうか。

 

 ある意味では,気候変動以上に社会生活における変革は激しいものがあり,暑さや寒さを感じる肌感覚を上回るほどに神経を研ぎ澄ましていかないと,なかなか追いつかない状況にもなってきているように思います。併せて,実際の業務において取り組むべき内容が幅広く,かつ奥深いものになってきているため,目の前の段取りや手順を守ることにある程度神経を集中せざるを得ないことも,具体的な対応を難しくさせる要因になってきているのではないでしょうか。

 

 近頃では,きめ細かい段取りや手順を事細かにマニュアル化することで,新たな人材を即戦力として育成しようとする傾向もあり,次代を担うべき若年層においても,マニュアルを一通りマスターできたかどうかが,一人前の条件となるような認識が多くなってきているようにも感じます。でも,これは皮肉なことに,急速に進化している“ロボット”が最も得意とする領域に外なりません。

 その意味で,これからの働き方やキャリア形成を考えるよい機会と捉えることもできるのではないでしょうか。

 

 突き詰めれば,社会的な要請に対する貢献度により労働の価値が決まるのであり,そのような枠組みの中で自らが目指す“確固たる目的意識”をしっかり持ち続けることが大前提として必要であるように思います。その上で,これを実現するための最も効果的な取り組み課題として“常に進化する段取り”が決まってくるということであり,さらに研ぎ澄まされた肌感覚を基に軌道修正を繰り返していくことで,最適化が図られていくことになるのではないでしょうか。

 

 複雑で高度化した日常の取り組みですが,そのような中でこそ“確固たる目的意識”と“常に進化する段取り”ということに思いを巡らすことができれば,必ずや『未来を明るく照らす新しい自分』を創り上げる道筋が見えてくるように感じます。

 

 ここは東京に負けないぐらいの強い意識が必要と言えます。

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本格化する2020年への挑戦!!


 9月となりました。

 

 予想以上の盛り上がりを見せたオリンピックの熱気が一段落したと思ったら,次々に押し寄せる台風の動きに気を揉む日々が続いています。日本列島の東西に張り出した高気圧の位置関係によって偏西風が蛇行しているために,丁度日本列島が台風の通り道になっているとのことで,この先が思いやられます。日ごろ台風に対する備えを行うことが少ない地域にとっては,これまでにない緊張の連続という状態が続いています。これにより今まで以上に防災意識が高められていることは確かなようですが,今から実行できる緊急対策の有効性が課題と言えます。

 

 もっとも,地震などにより既に大きな被害を受けている地域もありますので,さらに追い打ちをかけるような被害の拡大がたいへん懸念されるところでもあります。自らが当事者となって改めて考えさせられるのは,日常の平穏な生活の前に立ちはだかる“リスク”というものの存在です。特に,台風による災害に関しては,毎年のように繰り返されることですので,効果的な対策を着実に積み上げていくことが大切であることは言うまでもありません。いざという時に備えて力を発揮するためには,日頃の地道な努力の積み重ねが不可欠と言うところでしょうか。

 

 オリンピックで躍動したアスリート達の姿を目にして,このことが改めて実感できたように思います。極めて大きなプレッシャーの中においても最高のパフォーマンスが発揮できる力や,劣勢に追い込まれて終了間際というタイミングにおいても形勢を逆転できる力などは,日常的に継続してきている極限まで徹底した鍛錬のなせる業というべきもののように思います。日々の積み重ねが当たり前である感覚からすれば,例え晴れの舞台であっても普段と変わらずに結果を残すことができるということなのでしょうか。

 

 もっとも,決められたルールの中で,その時々のコンディションや相手の出方などを踏まえて,自らの実力を最大限に発揮することができる能力という観点からすれば,我々自身も日々同じような課題に直面しているということが言えます。特に,最近においては内部統制や企業統治の徹底が叫ばれている一方で,技術革新やクローバル化の動きも激しくなってきており,我々を取り巻く戦いの場も日ごとに熱を帯びてきている様相です。

 

 ここはトップアスリートの姿に見習って日々の鍛錬に励むことが必要かもしれません。特に,見えないところでの努力の積み重ねが極めて重要であるようですので,単調な繰り返しとするのではなく,着実に技を磨き上げられるような“こだわりのルーティーン”として習慣化していくことが大事なようです。幸いにも,我々の場合には自らの創意と工夫で戦いの場を切り替えることも自由にできます。この利点を活かさない手はありません。その意味では我々自身の意志と行動により,挑戦の場は4年にとらわれずに次々と自分で設定することが可能です。

 

 先日の閉会式においてオリンピック旗が引き渡されたように,いよいよ2020年の東京へ向けた動きが本格化することとなりました。この先も大会予算の膨張や費用負担の調整で一波乱ありそうですが,開催までの準備期間は刻々と猶予がなくなっていきます。今から丁度3年前の開催地決定の際に華々しく打ち出された招致構想の実現は大丈夫なのでしょうか。

 

 情報通信技術(ICT)の関係でも,国際的に注目される東京オリンピックを我が国としても大きなアピールの場と捉えて様々な目標が打ち出されております。既に,昨年の7月には政府において『2020年に向けた社会全体のICTアクションプラン』として取りまとめが行われ,具体的な取り組みが着々と進められているようです。

 こちらの方でもアスリートに負けないぐらいのアピールが晴れの舞台で発揮できるのでしょうか。いよいよ勝負所と言えます。

 

 この中で特に注目されるのが“第5世代移動通信システム(5G)の実現”ではないでしょうか。携帯電話を始めとして日常生活の隅々にまで活用されてきている無線技術の集大成として,非常に大きな期待を集めているものと言えます。これまでは一つ一つの要求条件に対応した形でそれぞれの無線通信技術が発展を遂げてきたという流れでしたが,高性能化の追求の中で徐々に技術的な統合が図られてきていることもあり,この先の将来に想定される多種多様で高度な要求条件にも適用可能な“情報通信基盤”として位置付けられています。

 

 最近話題の“IoT”や“ビッグデータ”などを含めて,あらゆるものがこの基盤を介してワイヤレスにつながることで,多種多様な産業分野における一層の成長や,新たなビジネス市場の創出も期待されているとのことです。計画では,2020年において世界に先駆けての実用化を図ることとして,来年度から総合実証試験を開始することとされています。ただ,国際的な戦いはここでも既に始まっているようで,米国においても“5G”の実用化に向けた周波数割り当ての動きが進められており,各国間の綱引きがこれから激しくなりそうです。

 

 我々としても,このような動きに対応していくべく日頃の鍛錬を怠るわけにはいきません。変化の激しい世の中ですが,この先のあらゆる事態を想定して,自らの進むべき道を切り開いていくことが必要といえます。華やかな晴れ舞台に向けて,技術開発における切磋琢磨は国際的な広がりを見せていますが,その成果を地域社会に効果的に活かしていく為に,地元における我々の役割はますます重要になってきているように感じます。

 

 2020年を見据えて,想定される“リスク”をどのように捉えて対応していくか,我々にとっての戦いも本格化していきます。

 よもや“巨大不明生物”の出現ほどの事態は無いものと思いますが・・・。

 

 

 

 

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我々が立ち向かうべきものとは!!

 

 8月となりました。

 

 今年の夏は例年以上の暑さになるとの予報がなされていたものの,なかなかすっきりとしない曇り空に多少肩透かしを食った形でしたが,ようやく梅雨明け宣言が出されました。関東地方においては昨年より18日も遅い発表であったとのことです。ただ,今年に入ってからの平均気温は例年以上のレベルで推移しているようですので,水不足と共に暑さ対策についても十分気を付けておくことが必要なようです。

 

 そのような中で,地球の裏側となるブラジルではオリンピックが開幕となります。ここまでの準備作業に関して遅れを指摘する声も出されていましたが,この晴れ舞台を目指して日頃の苦しい練習に耐えてきた世界中のアスリート達の健闘を祈るばかりです。そして,いよいよ4年後には東京での開催となりますので,様々な面での経験を活かした形で事前準備を進めてもらいたいものです。特に,この時期の北半球は真夏となりますので,暑さ対策は重要な課題と言えます。

 

 平和の祭典でもあるオリンピックのムードが盛り上がる一方で,人が人を傷つけてしまうような痛ましい事件や事故が後を絶たない状況です。そこまでに至る事情や背景があるとしても,犠牲となった方々の心情を察するにつけて,非常に切ない思いに駆られます。限られた人生を平和に暮らしたいという想いは,誰もが共通に持っている願いであり,その実現のために我々一人一人ができることは何かということを改めて考えてみることが重要ではないでしょうか。

 

 そこで最近特に感じる事は,我々人類がこれまで歩んできた歴史的な流れをもう一度振り返ってみることの大切さです。

 

 今年の4月頃から東北地方を中心として熊に襲われる被害が発生しているとのことで話題となりました。これは昨秋に餌となるドングリが豊作であったことや暖冬の影響などにより,個体数が増えて活動的になっていることが要因とも言われているようですが,直接的には熊の行動範囲に人間が入り込むことで生じているという面もあるようです。

 

 このような猛獣による被害は国内においては極めて珍しいニュースとして取り上げられていますが,国外に目を転じてみれば,アフリカやアジア諸国の一部地域においては日常的なこととして発生しているようです。尤も,歴史を遡ってみれば,我々の祖先が人類として進化し始めた頃においては,日々の生活を維持していく為の重大な脅威として日常的に対処しなければならなかったものであったと思われます。

 

 そして,肉体的にひ弱と言える人類がこの脅威に立ち向かうためには,知恵を働かせることと共に,お互いの力を合わせて集団で対処することが必要であったものと思われます。一人一人は弱い立場であるとしても,それぞれの役割を分担した形で結集することで,様々な脅威に立ち向かえる強さを発揮できるようになったということではないでしょうか。その礎の上にあるのが今の日常生活と言えます。

 

 あらゆる面で利便性が向上した文明社会の中に身を置く我々としては,このような経緯に思いを馳せると共に,これから先に引き継ぐべきことに対しても真剣に向き合うことが必要ではないでしょうか。我々一人一人が共同社会を構成するものとして,お互いのためにそれぞれの役割を忠実に果たしていくことこそが,様々な脅威に立ち向かうために不可欠なものであることは明らかです。

 

 高度に発達した現在の日常生活においては,社会を構成する役割分担が複雑化していることもあり,対処すべき脅威の姿をなかなか捉えられない状況にあるようにも思います。目の前にあるスイッチを押すことで電気が使えて,携帯端末を操作することで世界中の情報が簡単に入手でき,都市交通を利用して時間通りに目的地に到着できるなど様々なサービスを手軽に受けられることが当たり前のような感覚となっていますが,その背後には脅威に立ち向かう多くの方々の努力が積み重ねられていることを忘れてはなりません。

 

 結局は,自らが安心して日常生活を送れるためには,多くの人々の支えが必要であり,そのためにも自らの役割を忠実に果たしていくことが不可欠であるということではないでしょうか。

 

 以前にネット上において,人間の生命を奪う生物についての特集が紹介されていましたが,ワニやカバに襲われる被害もいまだに多くあるようです。ただ,その中で最も被害の大きいものとして挙げられていたのが伝染病を媒介する蚊ということでした。ジカ熱騒ぎが未だに収まっていない状況からも,我々を取り巻く脅威はなかなか手ごわいということでしょうか。

 

 一方で,社会が高度化することで新たな脅威が出現してきています。情報化時代の到来は新たな形でのリスクを増大させて来ています。

 

 このような中で,我々は社会を構成する職業人として,さらには情報化技術を取り扱う専門家として,自らの役割を着実に果たしていくことが今こそ求められていると言えます。

 

 

 

 

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