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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
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果てしなく続く探究の旅路!!

 

 2019年(平成31年)も3月となりました。

 

 季節の移り変わりは確実に進んでいるようです。先月の終り頃からなんとなく春めいた様子が窺えるようになってきました。そう言えば,この冬は昨年のような豪雪に関するニュースも少なかったように思います。例年発表される桜の開花予想でも,全国的に平年より開花日が早いようですので,いよいよ“春間近”というところでしょうか。一方,当地では既に水不足が心配されているようで,過去にも河川からの取水制限がこの時期から始まっていた年があったとのことで,自然現象に一喜一憂させられる我々の日常生活というところでしょうか。

 

 そのような中で,先月には「はやぶさ2」が大きな悦びをもたらしてくれました。地球から約3億キロメートル離れた小惑星「りゅうぐう」に無事着陸し,予定の任務を果たすことができたというニュースが伝わりました。当初の想定に反して岩だらけの地表であることが判明したため,着陸予定箇所が半径わずか3メートルの狭い範囲内に限られるという困難を乗り越えた画期的な成果となりました。しかも,地球との間での無線通信のやり取りに片道約20分を要するため,この時間のずれを克服しての遠隔制御を実現した快挙と言えるものです。

 

 今回のミッションにおいてはインターネットによる映像配信も随時行われており,はるか3億キロメートルの距離を感じさせない身近さで臨場感あふれる場面を目撃できることとなり,科学技術の進歩を改めて認識させられたと言えます。正にこの時期に映画「ファースト・マン」で描かれているアームストロング船長が活躍した「アポロ11号」の時代とは隔世の感というところでしょうか。当時,空を見上げては『極めて高性能な望遠鏡で空を眺めると自分の後姿が見える』という話をひたすら信じていた頃が懐かしく思い出されます。

 

 最近不本意ながら年齢を重ねてきたことを実感する機会が徐々に増えてきましたが,当時において“宇宙の謎”と言われていた事柄が次々と解明されていく現実を見るにつけて,月日の流れを決定的に強く感じざるを得ない状況です。かつて物質の最小単位は原子ということになっていましたが,実はその原子もさらに細分化できることが明らかとなり,その後ノーベル賞受賞の話題も重なったことから,今や“素粒子”という存在も一般に広く知られるようになっているようです。

 

 このようなミクロの世界に関する探究はさらに深化を続けており,我々が日常的に生活している三次元空間の中に極めて微細な六次元空間が隠れているというような研究成果も明らかとなってきているようで,かつての四次元空間を移動するタイムマシーンが出てくるようなSF的な物語とは大分趣が異なった学術的でかつ現実的な話になっているようです。

 

 一方で,スケールの大きな話としては,138億年前という宇宙誕生時の急膨張“インフレーション”理論が注目されるようになっており,さらには我々が存在する宇宙の他にも無数の宇宙が存在するという“マルチバース宇宙論”も提唱されるようになってきています。これからどのような事実が明らかとなっていくのかということを考えると,かつて抱いていた心躍る想いが蘇ってくるようでもあります。

 

 今回の“はやぶさ2”ミッションにおいては,太陽系の成り立ちや生命の起源についての新たな発見が期待されているということで,今後に予定されている残りの作業も無事に完遂できることを願うばかりですが,順調に事が進めば来年末に予定されている地球帰還への期待がますます高まっていくのではないでしょうか。前回の“はやぶさ”における様々な経験を活かしながら,限られた予算の中で所期の目的達成にために努力されているプロジェクトメンバーの姿は,我々にとっても非常な励みとなるばかりでなく,大きな教訓も与えてくれているように感じます。

 

 遥か遠方の彼方に解き放った人工衛星上の機器に対して遠隔にて操作を行いながら,無線による相互交信に要する時間を考慮した上で,尚且つ未知の現地状況を逐一把握して適切な対処を行うという幾重にも設定された制約条件の中で,対処不可能な事態が発生した場合にはその時点で諦めざるを得ない正に一発勝負の厳しいミッションにおいて重要なポイントとはどのようなものなのでしょうか。

 

 当然,事前のシミュレーションに基づく“綿密な計画作り”は必要であり,想定外と思われる事態にも対応できる“リスク管理”も欠かすことはできないと思います。それに加えて,刻々と変化する状況を“冷静に見極め”,その上で“適切に対処”を行うというところでしょうか。さらに,そもそもこのプロジェクトに関わる数多くの方々の“統制が取れた有機的なチームワーク”も忘れてはならないようにも思います。しかし,根本的に最も大きな後ろ盾となったのは,未知なるものを解明したいという我々が本来持っている探究心にあるのかもしれません。

 

 人類が営々と抱き続けてきた“宇宙の成り立ち”や“生命の起源”に対する探究心はとどまるところを知らないようです。これに触発されて我々自身も“プロとしての技”をさらに高めていきたいものです。

 

 このブログも毎月更新しながら丸10年を迎えることとなりました。振り返ってみればこれまで辿ってきた道筋には感慨深いものもありますが,まだまだ前を見据えて先へ進むことが必要なようです。

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