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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
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いま問われる人類の進化とは!!

 

 11月となりました。

 

 東日本を中心として水害による傷跡が深刻になっています。9月に上陸した台風15号に引き続いて,ほぼ同じコースを辿って10月に上陸した台風19号による被害も重なったことで,全国の14都県400近い市町村に対して災害救助法が適用される事態に至っています。地盤が軟弱になっている状況でもあり,今後のさらなる降雨による被害も懸念されることから,被災された方々の不安は募るばかりです。未だに3,000人以上の方々が避難所におられるようで,様々な支援の輪も広がっているようですが,一刻も早い復旧・復興を願うばかりです。

 

 この10月はこれまでの同じ時期に比べて最も気温が高かった地域が多くあった一方で,ひと月の間に降った雨の量も過去最高であったところも多く,仙台市では平年より5倍以上の雨量であったとのことです。実際の印象としても,寒さをなかなか感じられないと思っていたら,そのうち連日のように大量の雨が降り続いていたというところでしょうか。この状況を地球温暖化と関連付ける向きもありますが,長い地球の歴史を考えれば,地震と同じように地球本来の気候変動の一部という捉え方もできるように思います。

 

 実際,我々が生きている現代は,46億年という地球の歴史の中でも比較的めずらしい,穏やかな暮らしやすい時代とも言われているようですので,これから先の防災対策をどのような想定の下に考えていくのかという課題が投げかけられているようにも思います。発生から8年が経過した東日本大震災については,1,000年に一度という地震の規模であったということで,地震対策についての基本的な考え方を見直す動きも徐々に始まっているようです。考えてみれば,気温などの科学的なデータ蓄積としては150年程度の歴史でしかないことから,年代をさらに遡った範囲での想定も必要になってくるのではないでしょうか。

 

 過去の気候変動についての実態を探る手掛かりの一つとして“年縞”という堆積物があるようです。1991年に福井県の若狭湾岸にある水月湖で発見されたとのことで,湖内において1年に1枚ずつ形成される薄い膜が45メートルもの厚さでほぼ完全な形で残されており,「世界一正確な年代が分かる堆積物」とも言われているようです。そして,この堆積物により7万年以上前からの気候に関する情報が入手できるとのことで,現在も詳細な分析研究が続けられているようです。〔「人類と気候の10万年史」:中川毅著(講談社ブルーバックス 2017年2月)〕

 

 ただ,我々にとって身近な存在である地球ですが,まだまだ解明されていないことが非常に多いことも事実のようです。以前から地球温暖化に大きな影響を及ぼしているのではないかと言われている二酸化炭素ですが,最近までの10年間に渡って行われていた「深部炭素観測プロジェクト」による調査では,地球に存在する炭素の90%以上が地中にあり,この炭素を取り込んだり排出したりする“炭素循環プロセス”が存在していること,さらには岩石の中には風化作用と岩石中の微生物の作用によって空気中の二酸化炭素を取り込む能力の高いものがあることなどが明らかになっているとのことです。

 

 何れにしても,科学技術の進歩や地道な手掛かりを基にした調査研究により,様々な観点からの取り組みを行うことで,繰り返される災害による被害を何とか食い止めたいものです。時あたかも,先月の28日からエジプトにおいて「2019年世界無線通信会議(WRC-19)」が開催されています。国連の専門機関である国際電気通信連合が2〜5年毎に開催しているもので,各国に関わる無線周波数の取り決めを行う場となるものです。今回は商用サービス開始間近となっている“5G(第五世代移動通信システム)”の他にも“気象衛星”に関する議題などが審議されることとなっています。

 

 より高品質の情報を高速に伝達するためには限られた高い周波数の電波を利用する必要があるため,国際的な取り決めをしっかり行っておくことが極めて重要になってきています。特に衛星については,国境を跨った形での利用となるため,各国間の協調と協力が不可欠です。最近は無線LANの性能が向上していますが,利用する電波の周波数が高くなってきて,気象レーダーとの干渉を回避する対応も必要になっています。ただ,このような動きによって,得られる情報は確実に精度が向上し,鮮明で高品質なものとなってきています。

 

 気象観測で言えば,平成27年7月から運用を開始している最新の“ひまわり8号”は,画像がカラー化された他に,画像の分解能が2倍となり,観測時間も1/3に短縮され,常時2.5分毎に日本近海の観測データを提供できるようになっているとのことです。同じ軌道上には平成28年に打ち上げられた同型機の“ひまわり9号”が待機しており,3年後に運用を交代する予定となっているようです。この観測データについては普段から目にする機会が多くありますが,過去のものと比較して改めて見直ししてみると画像の鮮明さがよく理解できます。

 

 このような経緯もあり気象予報の精度も着実に向上してきているようで,気象庁が毎年公表している台風の進路予想における平均誤差の数値が年々小さくなってきていることが分かります。我々としても,無線技術の発展がこのような形で活かされていることには非常に励まされるところです。しかし,さらなる課題としては,このような成果を如何に効果的な防災対策に結び付けていくかというところではないでしょうか。

 

 20万年とも言われる人類の歴史の中では,様々な気候変動による多大な犠牲を乗り越えて生き延びてきたものと思われます。

 翻って,様々な叡智を蓄えた我々にいま求められているのは,その気候変動を乗り越えてさらに生き延びていくためのより強靭な進化であるのかもしれません。

| - | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事









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