綿引無線の綿引です。
当社のオフィシャルホームページをリニューアルするに当たり,新たにブログをスタートすることといたしました。よろしくお願いいたします。
昨年来の世界的な大不況により世の中暗い話が多いですが,こういう時にこそ気持ちの切り替えが必要なのではないでしょうか。
これまで長年続けて来ていたことが,環境の変化によって,知らず知らずのうちに時代遅れとなってしまっている,という実例が最近非常に多く見受けられるように思います。
冷静に考えてみれば,経済の行き詰まりをきっかけとして,いろいろな面での歪が一挙に顕在化してきていますので,今こそ新たな展開を始めるよい機会と言えるのではないでしょうか。
もっとも,「循環論」的な観点から言えば,結局は大きな変動の波に乗っている状況ですから,このような転換期はこれまでもあったし,これからも繰り返しやってくるという考え方もあります。
そう言えば,最近,「環境」とか「グリーン」という言葉をよく耳にしますが,これも大分昔に同じようなことが盛んに言われた時代がありました。
丁度,私たちが就職活動をしていた時期にあったのが「オイルショック」でした。深夜放送は休止となり,夜のネオン街も電気が消えた状態で,スーパーにはトイレットペーパーを買い求めるお客さんが押しかけるという状況が連日テレビなどで報道されていました。当時は,現在よりもっと悲観的な雰囲気であったように記憶しています。
一方,これを解決する道として,太陽エネルギーの活用,水素エネルギーの利用など,現在と同じような代替案がかまびすしく議論されてもいました。その当時,国の施策として「サンシャイン計画」というものが華々しく打ちだされ,太陽エネルギーの活用において,我が国は世界の最先端を走っていると報道されていましたし,そのように私たちも認識していました。
しかし,その後いつの間にかこれらの動きが見えなくなってしまい,その取り組みがどう具体的な成果を生み出したかについては,一般的にはよく知られていないようです。確かに,「京都議定書」という言葉はここ何年か聞いていましたが,世界的な議論の深まりにより,最近また急に慌てだしたという印象を感じているのは私だけではないように思います。
やはり,その時々の時代の波があるとしても,長期的な視点に立って,軸足をしっかりと定めた継続した展開が重要であることを改めて認識するよい教訓と言えるかもしれません。
ひるがえって,私どもが行っている無線通信の世界では,アナログからデジタルへの転換という大きな波が起こっています。さらに,それ以上に大きな波としては,これまで一部の専門的な人たちが利用する場面の多かった無線という技術が,私たちの普段の生活の隅々まで入り込んでいく時代がいよいよ到来しました。ユビキタス社会です。
私たち自身が,もう一度自分の足元を見つめなおして,これからの「使命」,「役割」について再認識し,将来を見通した新たな取り組みをスタートさせる時が来ました。新しい「綿引無線」の始まりです。