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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
技術者が対峙すべき課題とは!!


  
 5月となりました。
 
 桜の花びらが散り始めたことを待ち受けていた訳ではないでしょうが,季節は汗ばむような感じになってきました。目にする風景が色とりどりに彩られるようになったと思ったら,今度は空気が霞んで見えるほどの温かさとなってしまいました。

 でも不満を言っている場合ではありません。風薫るこの季節にこそ,鈍った体を鍛える絶好のチャンスと言えます。これからやってくる猛暑を乗り切るカギは,この時期の頑張りに掛かっているとここ何年か痛感しているところでもあります。
 
 我々が生活していく上において,日々様々な出来事が発生しています。正に悲喜こもごもの日常生活というところですが,その一方で,我々を育んでいる自然環境の移り変わりは着実に時を刻み,大きな流れとなって動いています。このような自然の摂理に対して我々ができることは,ひたすら上手くこれに順応していくことであり,さらには,受け身であるからこそ,前向きな気持ちで対処可能な解決課題に取り組んでいくと言うことではないでしょうか。
 
 先月末にネパールで大きな地震が発生しました。現地からの詳細な情報が明らかとなるにつれて,被害の深刻度が高まってきているようです。この地域はもともと大陸プレート同士がぶつかり合う場所とのことで,これまでも地震の多発地帯と言われていたとのことです。それはヒマラヤ山脈がそびえ立っている理由にもなっているようですが,一方で,この地域の住宅は,レンガ造りと入り組んだ中庭が特徴になっているとのことで,救援活動への支障が懸念されるところです。
 
 我が国も地震が多いことで知られておりますが,その震源の多くは,この地域と同じようにプレート同士がぶつかり合う日本海溝などの海底の奥深くといわれています。日本海溝は海底に沈みこむ方向での動きであるのに対して,ヒマラヤ山脈の場合には地面を押し上げていく方向での動きと対照的ではありますが,この動きにより蓄積したひずみの解消という形で大きな揺れが発生し,日々の生活に影響を与えるという点では同じような脅威を共有していると言えます。
 
 対流するマントルの上に乗った表面の地殻プレートが移動しているという地球の構造からすれば,プレート同士の衝突は避け得ないものとも考えられますが,これにより蓄えられたひずみがどのような形で地震として解消されるかについては,なかなか予測ができない状況のようです。何れにしろ,このようなひずみが蓄積されやすい場所に近接して生活している我々としては,この状況をある意味では受け入れざるを得ないとも言えます。かくなる上は,建物の耐震性を向上させることや,生活環境の全体に渡っての防災や減災の備えを行っておくことが重要と言うことになるのではないでしょうか。
 
 一方,現地には続々と国際救援の手が差し延べられているようです。日本からも緊急救援隊が現地に派遣されています。東日本大震災でも認識されましたが,情報伝達手段の発達により,瞬時に現地の状況が把握できるようになったこともあり,国際的な救援の動きが極めて迅速に行わるようになっています。自然災害は正に人知を超えたものですので,救援活動という我々が対処できるものについては,人類全体が手を携えて取り組むことが必要と言えます。現地で繰り広げられている救援や支援の活動が円滑に進むことを祈るばかりです。
 
 このような自然災害への向き合い方もさることながら,最近の話題に関連して気になってきているのが,人工知能との対峙というところでしょうか。近ごろ“2045年問題”なるキーワードが取り上げられるようになってきましたが,どうも人工知能が人間の知能を超える時期が近づいているとの予測のようです。ごく最近に世間を騒がせたドローンや,感情認識型ロボットにおける技術革新を見るにつけ現実感が増してくるようにも思います。
 
 かつては非常に高度な技術が必要とされていたラジコン操作が,現在では人工知能を含めた制御技術の進歩により簡単にコントロールすることができるようになっているようです。さらには,精度が向上したGPSを搭載したことで,あらかじめ設定された場所を忠実に移動できるようにもなっており,これに加えて頭脳部分に当たる人工知能がさらに高度化することで,自ら判断して自由に動き回れるようになるのも近いとの予測もあるようです。鉄腕アトムやドラえもんの登場も近付いているのでしょうか。
 
 このような中で,この3月から4月にかけて,将棋でのプロ棋士とコンピュータの対戦が繰り広げられていました。これまでの過去の対戦においてはコンピュータ側に軍配が上がっていましたが,今回はプロ棋士側の勝利で幕を閉じることとなりました。ここ数年は,特に“機械学習”という技術により急速に力をつけたコンピュータでしたが,その学習内容を十分認識した上でさらにその上を行く作戦を練ったプロ棋士の勝利ということのようです。
 正に,我々人間側の進化も想像以上のようです。
 
 技術の進歩は留まるところを知らないという状況ですが,そのような技術を活かすかどうかは使い方次第とも言えます。人工知能の過度な進化に懸念を抱く向きもありますが,我々が対峙すべきなのは,結局は我々自身の想いなのではないでしょうか。
 
 人類の幸福と繁栄のために,我々が取り組むべき解決課題はまだまだ多くあります。技術に関わる者として,先ずは自らの想いを進化させていくことが必要なようです。

 
| - | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事