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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
2018年を迎えて!!

 

 新しい年,2018年(平成30年)がスタートしました。

 

 平成という時代も残り少なくなりました。昨年の12月に,2019年5月1日という改元の時期が決まったことで,名残惜しい気持ちが徐々に強くなってきています。私自身の事を思い起こせば,冬でもコートを羽織らないことを自慢げにしていたような中で迎えた平成の世ですが,それから30年近く経過して,今では着膨れ状態での通勤風景が当たり前のような状況となっています。改めてこの間における月日の長さを感じるところと言えます。

 

 かつて平成に改元される際には,昭和という時代の振り返りとして様々な出来事の記録が繰り返しメディアに流されていたことを記憶しています。その前半部分においては,我々の親の世代が悲惨な戦争を生き抜いてきた姿が,そして,その後半部分では高度経済成長を成し遂げて急速に生活が豊かになる様子が中心となっていました。そこには,正に“激動の昭和”という時代が映し出されていました。

 これから平成という時代はどのように総括されることになるのでしょうか。

 

 バブル景気と冷戦終結により始まった平成という時代でしたが,同時多発テロや震災などの悲痛な出来事も多くあったように思います。一方,我々が日々関わっているICT(情報通信技術)の分野に関して言えば,技術革新の波が次々と押し寄せた時代であり,その動きはますます加速してきている状況です。

 

 アナログ方式の携帯電話で音声通話を行っていた時代から,平成の世になりデジタル方式の携帯電話が登場し,インターネット技術の発達も相まって,その後は様々なサービスが利用できるようになりました。各家庭においても,全国を隈なく張り巡らされた光ファバー網の整備により,大容量の通信を高速で利用できるブロードバンド環境も実現されています。

 

 このような状況の中で,これまでにないような新しいビジネス展開も急激に進み,主だったところで言えば,Amazonサービス開始(平成7年),Google創業(同10年),Wikipedia設立(同13年),Skype設立(同15年),Facebook一般開放並びにTwitter設立(同18年)と続いています。

 

 さらに,この間にも画期的な製品やサービスが登場しており,Amazonクラウドサービス開始(同14年),Apple音楽配信サイト開始(同15年),GoogleメールサービスGmail開始(同16年),AppleスマートホンiPhone発売並びにAmazon電子書籍販売サービスKindleストア開設(同19年),Googleスマートホン用Android提供開始(同20年),Appleタブレット端末iPad発売(同22年)など拾い出しきれない程の動きです。

 

 そして,これらの製品やサービスは短い期間の間に多くのユーザーの支持を得て,広く世界的に浸透してきており,企業の時価総額における最新の世界ランキングでは,上位5社がこれらのICT企業で占められている状況となっています。正に,時代の変わりようは目を見張るようです。これに加えて,ここ最近は“IoT(Internet of Things)”や“AI(人工知能)”に注目が集まっていますので,想像もできないような画期的な動きがさらに出てくるのではないでしょうか。

 

 AIと言えば,囲碁の勝負において人間を上回る実力を発揮したAIプログラムである“アルファ碁”が話題となりましたが,昨年,これをさらに進化させた新AIプログラム“アルファ碁ゼロ”が開発されていることが明らかとなりました。従前の“アルファ碁”との対局においては,100戦100勝との圧倒的実力を証明したとのことです。

 

 これまでの“アルファ碁”は,人間の棋士が過去に対戦した膨大な数の棋譜を読み込んで,そこからの学習効果により実力を高めていったのに対して,この“アルファ碁ゼロ”においては,基本的なルールを覚え込ませたところから自分自身を相手に数百万回の対局をこなす中で学習していくという新しいアプローチが採用されたとのことです。正に,高速処理が可能なAIの特徴を活かしたものと言えます。

 

 このような事態となっては,この先我々が直面する世の中の変化がどのようなものになるのか想像もできない状況になってきていると言えるかもしれません。特に,企業組織としての方向性を見出していくことはなかなか難しい状況になってきているようです。ここは,改めてこの時代的背景の中での心構えを見直してみることが必要なのかもしれません。

 

 尤も,多かれ少なかれ組織を取り巻く大きな転換点はこれまでにも経験されているところであり,我々人間としては,そのような経験の中から教訓を得て対応していくことしかないかもしれません。もしかすると,先達が乗り越えてきた様々な経験の奥底にある想いを,AIでは捉えられない深さで読み取ることができる強みがあるような気もします。

 

 そのような中で,最近目にした書籍の中に以下の記述がありました。〔「パラノイアだけが生き残る 〜 時代の転換点をきみはどう見極め,乗り切れるか」:アンドリュー・S・グローブ著(日経BP社 2017年9月)〕

 

『変化をもたらす力は音もなく静かに蓄積していくため,何がどう変わったのかは見えにくい。ただ,「何かが変わった」ということだけわかるのである。』

 

『“消防署の事業計画”とでもいうべきものが必要なのである。つまり,次の火災がどこで発生するかは予測不可能だから,不測の事態に対しても通常の業務と同じように対応できるだけの,精力的かつ効率的なチームを編成しなければならないということだ。』

 

 新しいこの1年,この先どのような動きが出てくるのでしょうか。そして,我々はどのように学習して対応できるのでしょうか。いよいよ始まりです。

 

 

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