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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
今こそ起業家精神を目指して!!

 

 2018年(平成30年)も2月となりました。

 

 年明けになって次々に到来する寒波に日本列島全体が震えあがっているようです。先月には都心を始め関東地方においても20センチを超える積雪があり,この影響により首都高速では97時間も通行止めになった区間があったようです。その後も都心では最低気温−3℃以下が連日続き,ついに53年ぶりの寒さとなったとのことで,この冷え込みは本格的と言えます。「冬来たりなば春遠からじ」とは言われますが,今は耐え忍ぶことが必要と言うことでしょうか。

 

 自然の猛威と言えば3000年の沈黙から突如として活動を始めた火山には驚かされました。ただ,2003年に「概ね過去1万年以内に噴火した火山及び現在活発な噴気活動のある火山」として改めて指定された“活火山”111火山の一つということですので,いざという時の備えは怠れないということのようです。そのような中で,尊い命が失われてしまったことは非常に残念としか言いようがありません。特に,山岳救助の訓練中であった自衛官の方ということで,誠に痛ましい限りです。

 

 様々な面において便利で快適な生活ができる日常となっていますが,一方で,それは自然の摂理という我々にとってはとても手強い制約の上に成り立っている非常に不安定なものでもあるということを考えさせられたりもします。しかし,先人たちがそれを乗り越えるためにささげてきた努力の積み重ねにより現在があることは確かであり,我々もこれを引き継いでいくことが必要です。寒さの中での生活を少しでも快適にすることや,自然災害による被害を抑える手立てはまだまだ前進できる余地があるはずです。この経験を是非次に活かしていきたいものです。

 

 そのような中で,我々の身の周りの生活環境も明らかに大きな変化を示し始めているようです。つい数年前までは夢物語のように聞いていた“自動運転車”や“仮想通貨”の話が現実的な話題として頻繁に取り上げられるようになっています。先月には,政府として自動運転車による事故を想定した法整備に着手する旨の報道が行われています。発生した事故の原因が運転手によるものかシステムの問題かを判別するためのルール整備が急がれているようです。丁度一年後の通常国会において道路交通法などの改正案が提出されるとのことですので,現実社会への浸透は想像以上のスピードで進んでいるものと思われます。

 

 さらに,同じく先月には,米国にてレジのないコンビニエンスストア「アマゾン・ゴー」が一般向けにオープしたことが伝えられました。入店者はスマホの専用アプリに表示されるQRコードをゲートにかざして入場すれば,欲しい商品を棚から自由に取って店の外に持ち出すだけで自動的に会計が済んでしまうという仕組みとのことです。コンビニは利用する側にとっては非常に便利なものですが,応対する側での要員の確保は難しい問題が多いように感じるところですので,その意味でも画期的と言えるかもしれません。さらに,100人近い行列ができても,待ち時間は10〜15分ということですので,レジなしの効果は確実に発揮されているようです。

 

 この「アマゾン・ゴー」において特に注目すべきことは,“レジなし”を実現させた技術であり,様々なセンサー技術や監視カメラによる画像認識技術,さらには深層学習によるAI技術などが活用されているところではないでしょうか。店内の天井に多数設置されたカメラとマイク,商品棚に設置されたセンサーなどからの情報と,入店時のQRコードで読み取った情報とから,特定の買い物客が店内で何を棚から取り出して自分のバッグに入れたかを追跡することが行われているとのことです。

 

 これまで個体識別や商品管理と言えば“ICタグ”や“RFID”といった技術が注目を集めてきており,身近なところでは比較的低い周波数帯(短波帯13.56MHz)を利用する“スイカ”などのワイヤレスカードシステムは早くから日常生活において利用されてきているところです。一方,高い周波数(極超短波900MHz帯)を利用するICタグは米国大手流通小売店ウォルマート・ストアーズが2005年から納入業者に対して装着を義務化したという動きもあり,幅広い用途に活用されてきています。

 

 しかし,このような旧来からの動きに対して,今回のセンサー技術,画像認識技術,AI技術という新たな観点での取り組みは,基本的な発想を大きく転換するものであり,この背景としては,それぞれの技術的な進歩と,それによる経済性の向上という要因があることは明らかと言えます。そこには急激に進展している“自動運転車”の技術開発成果からの転用も含まれている事は確実です。正に,技術の進展が生み出した“イノベーションの波”とも捉えられるものです。

 

 今まで進んできた方向性が高められるのみならず,全く異なる方向から新たな動きが出てくるという様は,これからの世の中の流れのダイナミズムを感じさせるものと言えるのではないでしょうか。このような状況に対応していくためには,我々自身の認識も変えていく必要があるようです。


 『今求められているのは,入り組んで混沌とした状況で問題を把握し,解決していける能力〜 すなわち,起業家精神なのだ』
 『優れた仕事は,それを自由な意思で選択した人から生まれる』『現実を設計する能力は,さらなる自由を生む」』

 〔「THE END OF JOBS 僕たちの20年戦略」:テイラー・ピアソン著(TAC出版 2017年12月)〕

 

 これから次々押し寄せるであろう“イノベーションの波”をどのように的確に掴んでいくか,先ずは意識の問題のようです。

| - | 08:00 | comments(0) | trackbacks(0) | pookmark | 昨年の記事