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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
今こそ持続可能な免疫力の強化を!!

 

 4月となりました。

 

 例年であれば春を迎えた歓びに心沸き立つ季節ですが,新型コロナウィルスへの対応として各地で外出自粛の要請が出されるなど,今年に限っては異様な雰囲気の中で過ごす事態となっています。この冬は比較的暖かかったため学校の春休み中に桜が満開となりましたが,花見どころの騒ぎではなくなっている状態です。折角,見事な花びらを誇っている桜の木も恨めしそうに見えます。海外のみならず国内においてもまだまだ予断を許さない状況のようですが,日常生活に及ぼす影響も長期化することが予想され,今回の状況は確実に記憶に残るものとなりそうです。

 

 これまでウィルスによる感染症といえば子供のころのはしかや,季節的なインフルエンザ程度しか意識していませんでしたが,国内外で日々直面している切実な状況を見るにつけ,今現在我々が立ち向かっている問題の難しさを痛感させられる状況と言えます。このような感染症との戦いは人類にとって避けられないものであるようですので,世界的に進行中である様々な苦しみや悲しみを何とか最小限に食い止めて,今回得られた知見を有効に活かしていきたいものです。

 

 海外においては欧米を中心として急速に感染者が増えている状態であり,これによる医療崩壊が既に発生している状況のようです。治療が必要な患者の数が想定以上のスピードで増加しているため,必要とされるベット数や,人工呼吸器などの医療器材が不足している状況で,さらには,医療に従事されている方々も不眠不休で対応されており,疲労困憊の様子が伝えられています。地域によっては,医療従事者の感染も増えているとのことで,そちらの方もたいへん心配されるところです。

 

 各国においては,逼迫する財政事情の中で,医療設備の拡充や医療従事者の育成に十分な対応が取れていなかったことの指摘をする向きもありますが,今回のような非常事態への備えという点においては,極めて難しい問題をはらんでいるように思います。特に,感染症の場合には,突然出現した後に人の移動に伴って国境を越えた形で急速に蔓延していくため,国際的な支援体制を構築することもなかなか難しい事情もあります。ともすれば,平穏で日常的な生活が維持されていく中でそれが当たり前のような感覚に陥ってしまいがちですが,実は,様々なリスクを想定して備えておくことも重要であることを改めて感じさせられたように思います。

 

 先月には東日本大震災の慰霊行事が,今回のコロナ騒ぎの影響を受けて規模を縮小した形で執り行われましたが,その甚大な被害においても,過去の教訓を活かすことの大切さが指摘されていました。もっとも,コロナウィルスによる感染症ということでは,2000年代に入ってからもSARSやMERSなどの騒ぎが身近なところで発生していたことを最近改めて認識した状態ですので,様々なリスクに対する感受性を高めると共に,ここは抜本的な意識改革が必要と言えます。

 

 我々が生きていく上においては様々なリスクがあることは,言われるまでもなく十分に認識していると思っているところですが,実は普段の生活においてそのことを真剣に突き詰めて考える機会も少ないように思います。増してや,地震を始めとした自然災害や,ウィルス感染などの病気との戦いは,人類にとってもまだまだ未知の領域がたくさん残っており,決して手を抜けないところであることも確かです。一方,このような話題に関しては,社会一般としても真正面から取り上げる機会も少ないのが現実となっています。

 

 ここ数年は,地球温暖化の問題が大きく取り上げられてきておりましたが,一方において,いつ起きるか分からないという緊急性から言えば,これはこれで極めて対応が難しい重大な問題と言えます。特に,今回のような感染症においては,国を越えて急激に蔓延していくことが改めて認識されたことから,各国がそれぞれの立場の違いを乗り越えて,常日頃から情報共有を密にして,なおかつ効果的な協力体制を連携して整えていくことが必要なように思います。

 

 地球という限られた環境の中で人類が共に生き抜いていくためには,共通に立ち向かうべきリスクがまだ多いことを改めて考えてみることが必要であると言えます。技術革新が進み,社会生活が高度化されていくことで,日常生活の安定が図られていくことは確かですが,一方で,まだまだ脆弱なリスクとの隣り合わせで際どく成り立っていることを常に意識していくことが求められているように思います。

 

 これから持続可能な開発目標を達成していくためにも,有限の環境の中で人類が共存していくために必要な免疫力を,今こそ手を携えて強めていくことが重要ではないでしょうか。

 

 

| - | 08:00 | comments(0) | - | pookmark | 昨年の記事