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地域密着の企業『株式会社 綿引無線』代表取締役のBLOG
コロナが導くスマートシティとは!!

 

 8月となりました。

 

 新型コロナウィルスの感染状況を気にしながら梅雨明けを待ち望む日々が続いています。関東地方においては,平年の梅雨明けが7月21日ごろとのことですが,今年のように8月にずれ込んだ例は2007年(平成19年)以来ということのようです。統計開始の1951年以降では最も遅かったのが1982年(昭和57年)の8月4日ごろということですので,これに匹敵する状況と言えます。この影響なのか,7月の台風発生数は初めて0ということですが,全国各地において集中豪雨による河川の氾濫や土砂崩れによる被害が出ている状況でもあることから,一刻も早い夏空の到来を待ち望みたいところです。

 

 4月から始まった外出自粛の取り組みなどにより,経済活動の停滞による景気動向への影響を懸念する声が大きくなってきています。現状においては,政府による資金的な支援策なども行われておりますが,現状のような状況がさらに引き続いた場合には,これからの本格的なダメージがさらに深刻になっていくとの見立てもあります。ただ,その一方で,このような状況の中でも,今までの働き方や生活スタイルを見直して,これからの時代により適合した形に切り替える動きを期待する向きもあるようです。1930年代の世界恐慌以来とも形容される今回の経済事情ですが,当時の状況とは異なる展開も感じ取れるように思います。

 

 その一番の顕著な例として挙げられるのは,“ITによる社会変革”ではないでしょうか。今世紀に入った辺りから,IT化社会の到来との掛け声の下に,各国においてインフラ整備が加速されて,先進国においては光ファイバーによる高速通信網が張り巡らされてきました。一方,後進国においても,スポット的に整備が容易な携帯電話網が拡張され,現在では,国際的な通信規格の統一化も図られて,国境を越えた情報のやり取りが日常的に行われるようになっております。そして,そのような流れの延長線上に,5Gにおける世界的な覇権争いも起こってきていると言えます。

 

 しかし,実際には,高速通信網を駆け巡る情報量は飛躍的に多くなったものの,現実の社会構造や日常生活をどう変えたかという観点では,なかなか大きな変革を遂げたとは言い難い状況が続いていたのも事実です。しかし,今回,正に予期せぬ形で取り組まざるを得なくなった新型コロナウィルス感染予防対策に関連して,せき止められていた流れが一挙に動きだす雰囲気となっています。この間の外出自粛への対応に伴って,“テレワーク”や“遠隔授業”などの取り組みが急遽始まり,感染者との接触状況を知らせるスマホアプリの利用が奨励されるなど,動きは激しくなっています。また,現状における医療機関の状況を踏まえて,“遠隔医療”に対する要望もこれまで以上に高まっているようです。

 

 今回の新型コロナウィルスによる感染拡大は,時間的なズレはあるものの,瞬く間に世界中に広がっていき,なかなか終息の兆候は見えていませんが,その状況は正に世界的な人的交流の深さを実感させるものです。地球上における人と人の交わりは国境や大陸を越えてより密接になってきていることを示すものと言えます。同様に,情報共有の基盤も共通化されてきたことにより,これに対応した社会の変化も同じように国を越えて広がっており,それぞれの情報が共有化されると共に,今回の事態を受けた対応としての“テレワーク”や“遠隔授業”などの動きについても,地域を越えて各国において一様に進められている状況です。

 

 何れにしても,この先さらに深刻化すると予想されている景気動向のダメージを新たな社会変革の動きで如何に克服していくのかが正に問われるところ言えます。もっとも,新型コロナウィルスの感染防止対策として世界中から求められているワクチン開発においては,最新のスーパーコンピュータによる遺伝子解析技術が効果的に活用されており,AI解析との組み合わせによる開発期間の短縮化が図られるなど,こちらも各国において競うように取り組みが行われていることは,非常に心強いところとも言えます。

 

 今回は感染症という非常に厄介なリスクに遭遇した形になりましたが,世界的な人的交流の深まりにより感染を広げた面はあるものの,ITなどの社会基盤の共通化により感染拡大防止や感染予防などの面での効果的対応が図られつつあるなど,全地球的なつながりの効果を感じられるところでもあります。

 

 その一方で,今回の外出自粛への取り組みの中で,地域的な状況の違いも浮き彫りになったことも事実です。緊急事態宣言の解除後においても国内各地において感染者は確認されてきていますが,その発生状況は地域ごとに異なった傾向があり,特に,東京を始めとした都市部においては,まだまだ慎重な対応が必要な状況のようです。人と人との接触により感染が広まることを考えれば,人口に応じたリスクの違いが生じることは避けられないものとも思いますが,こちらの場合には,共通化ではなく,それぞれの地域事情に応じた対応の差別化が必要なようです。

 

 しかし,このような地域的な対応においても,通信端末やIoTなどの手軽に利用できる製品やサービスが続々と登場してきています。特に,被害が続いている水害に関しては,IoTを活用した雨量計測や河川水位計測,さらには土砂災害監視などの実施事例も徐々に増えてきているようです。これまでは,どちらかというと都市型に適応したソリューションを広く世界的に展開するというビジネスが主流となっていましたが,それに加えて,各地域の実情に応じた問題や課題を効果的に解決する手立ても容易に確保できる時代の流れとなったようです。

 

 まだまだ気を緩められない新型コロナウィルスへの対応ですが,社会変革という意味でこれからの目指すべき方向性を認識させられたようにも思います。

 これからの地元地域の発展に向けて,望ましい“スマートシティ”の実現へ向けた取り組みに踏み出すべき時を迎えたようです。

 

| - | 08:00 | comments(0) | - | pookmark | 昨年の記事